シュメール人の数学―粘土板に刻まれた古の数学を読む― 

書籍情報
シリーズ名共立スマートセレクション 【17】巻
ISBN978-4-320-00916-5
判型B6 
ページ数136ページ
発売日2017年06月13日
本体価格1,800円
シュメール人の数学 書影
シュメール人の数学

新刊

 紀元前3800年ごろ,メソポタミア南部に世界最古の都市文明を築いたシュメールの人々は,当時の思考や事跡などを粘土板に刻み残した。現代にも膨大に残されている粘土板に純粋な”数学文書”は極僅かしか存在しないが,行政や経済に関する文書には当時の数学的知識の様子を窺わせるものが多く存在する。この書籍は,それら粘土板を紐解くことで数学の源流に迫ろうという,世界初のシュメール数学に関する概説書である。
 最初に,自然数・分数と小数・四則演算といった現代生活に於いても欠かすことのできない知識の起源を解説する。後半では,時間や角度と,それらにみられる60進法,方円の面積計算や円周率の起源のほか,約4600年前の人類が複利計算を行っていた可能性を示唆する粘土板を紹介する。粘土板一つひとつについて計算過程・思考過程を省略せず提示し,古代文明の息吹が感じられるよう丁寧に解説した。

目次

はじめに

第1章 数学の痕跡を探す

第2章 自然数と分数
2.1 60進法と自然数
2.2 分数の表し方
2.3 素因数分解の可能性について

第3章 割り算と数表
3.1 逆数表
3.2 長除法
3.3 長さと面積の単位
3.4 もう1つの割り算

第4章 面積と体積の計算
4.1 四角形の面積
4.2 円の面積
4.3 円の公式の導き方
4.4 体積の計算
4.5 図形の術語について

第5章 エンメテナ碑文中の複利計算
5.1 世界史(プロローグ)
5.2 解読の過程
5.3 後の時代の複利計算
5.4 アメリカからのEメール(エピローグ)

第6章 角度の起源
6.1 角度の由来
6.2 角度の概念
6.3 太陽を追う
6.4 シュメールの時代へ

第7章 台形の二等分線の長さ
7.1 天文学文書中の台形の二等分公式
7.2 公式の導き方
7.3 シュメールの実例

第8章 巨大な数への関心
8.1 神話の中の大きな数
8.2 アルキメデスの牛の問題

第9章 バビロニアの数学への影響

年 表

世界初の快挙で数学の源流に迫る(コーディネーター中村 滋)

索 引