代数学の基本定理
(ISBN4-320-01689-0)
Benjamin Fine・Gerhard Rosenberger 著
新妻 弘・木村 哲三 訳
A5判,256頁,3700円
●内容
「代数学の基本定理」とは,複素数係数の多項式をf(x)とするとき,f(x)=0という方程式の根はすべて複素数で与えられる,というものである.大学で数学を多少学んだ人であれば名前ぐらいは覚えているのではないだろうか.しかし,なぜ根をもたないかについては理解していない人が多いと思われる.本書では,この定理をきちんと証明し理解できるように解説する.また,解析学・代数学・位相数学というそれぞれの切り口からの証明を呈示することによって,この基本定理という一つの話題で複数の分野を見ることができる.分断された知識をまとめあげるということにおいても,有効な書である.
ピタゴラスの定理に数多くの証明があることが数学愛好者に喜ばれているように,本書の内容もまた喜んでいただけるであろう.
●目次
- 第1章 序文と歴史的覚え書き
- 第2章 複素数
- 2.1 体と実数体
- 2.2 複素数体
- 2.3 複素数の幾何学的表示
- 2.4 極形式オイラーの等式
- 2.5 ベキと根に対するド・モアブルの定理
- 第3章 多項式と複素多項式
- 3.1 体上の多項式環
- 3.2 整除と多項式の一意分解性
- 3.3 多項式の根と因数分解
- 3.4 実多項式と複素多項式
- 3.5 代数学の基本定理−−証明1
- 3.6 代数学の基本定理の結果
- 第4章 複素解析学と解析関数
- 4.1 複素関数と解析性
- 4.2 コーシー・リーマンの微分方程式
- 4.3 等角写像と解析性
- 第5章 複素積分とコーシーの定理
- 5.1 線積分とグリーンの定理
- 5.2 複素積分とコーシーの定理
- 5.3 コーシーの積分公式とコーシーの評価式
- 5.4 リウヴィルの定理と代数学の基本定理−−証明2
- 5.5 いくつかの付加的な結果
- 5.6 複素解析学についての結論
- 第6章 体と拡大体
- 6.1 代数拡大
- 6.2 体への根の添加
- 6.3 最小分解体
- 6.4 置換と対称式
- 6.5 代数学の基本定理−−証明3
- 6.6 応用−−自然対数の底eと円周率πの超越性
- 6.7 対称式の基本定理
- 第7章 ガロア理論
- 7.1 ガロア理論展望
- 7.2 有限群からの準備
- 7.3 ガロア拡大
- 7.4 自己同型写像とガロア群
- 7.5 ガロア理論の基本定理
- 7.6 代数学の基本定理−−証明4
- 7.7 ガロア理論のいくつかの応用
- 7.8 Rの代数拡大と結論
- 第8章 位相と位相空間
- 8.1 回転数と代数学の基本定理−−証明5
- 8.2 位相数学−−その展望
- 8.3 連続性と距離空間
- 8.4 位相空間と同相写像
- 8.5 位相空間
- 第9章 代数的位相幾何学と最後の証明
- 9.1 代数的位相幾何学
- 9.2 群論−−アーベル群
- 9.3 ホモトピーと基本群
- 9.4 ホモロジー理論と三角形分割
- 9.5 ホモロジーの計算
- 9.6 球のホモロジーとブラウアー次数
- 9.7 代数学の基本定理−−証明6
- 9.8 結論
- 付録A ガウスのオリジナルの証明
- 付録B コーシーの積分定理再訪
- 付録C 代数学の基本定理のさらに3つの複素解析的証明
- 付録D 代数学の基本定理のさらに2つの位相的証明
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