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昆虫と菌類の関係
−その生態と進化−
(ISBN978-4-320-05645-9)
F.E.Vega,M.Blackwell 編
梶村 恒・佐藤大樹・升屋勇人 訳
A5,394頁,5300円
●内容
昆虫と菌類は様々な関係を持っている。菌類の立場で述べれば、昆虫に感染して殺す。殺さずに体表や腸そして昆虫の体内までも生活空間として利用する。昆虫に餌として栽培される。これらの関係について、生態学的な興味から類似の書が過去にも、この本の編者であるBlackwellにより出版された。昆虫と菌類のそれぞれの関係の事例はそれだけで興味深いが、さらに本書は、生態学的な記述に加え、最近進展している分子系統学的な知見が加わって記述されているところが特徴だといえる。汎世界的に分布する寄主範囲の広い1種だと考えられてきた種が、実は複数種から成ることが判明したり、今まで菌類とは考えられていなかった昆虫の病原体が菌類との類縁性を指摘されたりという実例があげられている。さらに、昆虫の系統とその昆虫に随伴する菌類の系統が合わせて解析され、その進化の道筋が考察されるなど、昆虫と菌類の生物間相互作用の歴史を考えさせてくれる書である。
[原著書名:Insect-Fungal Associations:Ecology and Evolution]
まえがき (PDFファイル)
訳者あとがき (PDFファイル)
●目次 (詳細目次 PDFファイル)
はじめに 昆虫と菌の世界における7つの奇跡
Part I 昆虫と拮抗する菌
Chapter 1 昆虫病原菌 Beauveria 属の系統解析
Chapter 2 昆虫病原菌 Metarhizium 属の系統地理学
Chapter 3 昆虫病原菌と天敵節足動物の相互作用
Chapter 4 菌類エンドファイトの生態と進化および昆虫に対する役割
Chapter 5 微胞子虫の菌類起源
Chapter 6 昆虫とその他節足動物の活物寄生菌
Part II 昆虫と相利共生する菌
Chapter 7 互恵的イルミネーション―人間と菌栽培アリとの農業の比較
Chapter 8 菌栽培シロアリとシロアリタケ属菌との相利共生における進化的動態
Chapter 9 昆虫の内部共生者としての酵母の役割
Chapter10 新種酵母のハビタットとしての甲虫の消化管
Chapter11 菌食性樹皮下穿孔虫と関連菌類の生態と進化
結論 共生、生物複雑性、そしてメタゲノム
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