- 共立講座 数学の輝き 全40巻予定 【13】巻
非可換微分幾何学の基礎
- ISBN:978-4-320-11207-0
- 判型/ページ数:A5 / 292ページ
- 発行年月:2020年11月
- 価格:4,730円(税込)
従来の幾何学では,「点集合」を要素とした幾何学的な理論・手法の開発をしてきたといえる。そこに空間的な概念を据え,関数・ベクトル場・微分形式といった対象物を定義することで,多様体論の基礎概念が支えられ・・・
従来の幾何学では,「点集合」を要素とした幾何学的な理論・手法の開発をしてきたといえる。そこに空間的な概念を据え,関数・ベクトル場・微分形式といった対象物を定義することで,多様体論の基礎概念が支えられ・・・
この本は常微分方程式に関する本である。常微分方程式を解く必要に迫られたときにいったい何をどうしたらいいのか,その手続きを解説する。微分方程式とは何なのか,またそれを「解く」とはどんな行為なのかを考え・・・
ノンパラメトリックな統計的推測の理論は,母集団の分布を特定しない推測手法であり,特に1960年代以降から研究の進展が著しくみられる。分布を特定しないことから実社会への応用性や汎用性が非常に高く,近年・・・
ベクトル解析は,電磁気学,連続体の力学などへ応用するために物理学や工学において重要である。それだけでなく,偏微分方程式の理論,微分幾何学,ポテンシャル論などの数学のほかの分野への橋渡しもしている。 ・・・
本書は大学の理科系学部生を対象とした微分積分学入門である。極限の厳密な定義から出発し,一変数の微積分を丁寧に解説した後,多変数の微積分の基礎まで進む。本書の全体的な方針は次のように要約できる: ・・・
1970年代に佐藤幹夫によって提唱された「新古典解析学(=代数解析学)」の枠組みは,その後柏原正樹らによって整備され,近代幾何学をはじめとした分野において非常に重要な理論体系へと昇華するに至った。 ・・・
世の中に保型関数のテキストは数多くあるが,それらは保型関数の世界を社会構造論的に解説するものである。本書は,1変数の古典的保型関数論の基礎事項を述べた上で,その世界を支えている主要な函数たちを“列伝・・・
近年注目を集めているビッグデータという言葉に代表されるように,データのもつ価値についての認識はますます高まっている。さらに,自然科学分野から社会科学の分野,さらには政府関係の様々な施策に至るまで,デ・・・
本書は、微分積分学や線形代数学に登場する様々な問題の解を近似的に求めるための数値的な方法とその理論、すなわち数値解析の入門書である。原始関数のわからない定積分の値をどうやって計算するか? 未知数の数・・・
ペレルマンがサーストンの幾何化予想を解決してからすでに10年が経ち,その手法はすでに幾何学の基礎になりつつある。本書ではその手法を最小限の知識を前提として解説することを試みた。 直接解決に用・・・
本書は,二階非発散型の楕円型・放物型偏微分方程式の適切な弱解である粘性解理論に関する,初学者でも気軽に読めることを目指した入門書である。 粘性解は,1980年代初頭にCrandallとLio・・・
確率微分方程式は,1942年に伊藤清により創始され,拡散過程の構成,偏微分方程式理論への応用,微分幾何学への応用,数理物理学への応用など様々な分野で広く利用されている。 さらに,20世紀終盤には数・・・
本書の目的は,複素関数論あるいは複素解析学に入る前の段階までの数(カズ)としての複素数について厳密性を維持しながらできるだけ平易に解説することである。新しい工夫としては,通常の教科書ではあまり触れら・・・
学部1年の微分積分学を予備知識として,正則関数,コーシー・リーマンの関係式,ベキ級数,収束半径,コーシーの積分定理,コーシーの積分公式,ローラン展開,孤立特異点,留数,偏角の原理,等角写像,一次分数変・・・
ホモロジー代数や層の理論は,今や現代数学の多くの分野の記述に欠かせない,重要な基本言語であり,現在でも拡大発展を続けている理論である。 本書では,基本的な集合論以外の予備知識をほとんど仮定せずに・・・
この本は,数学の基礎スキル強化本である。 数学の本を読むとき,著者の言いたいことがわかりたい。数学の講義・講演を聴いてよく理解したい。数学のレポートや論文をうまく書きたい。どう説明を組み立てたら・・・
本書では,一般の幅広い読者が興味を持っていると思われる素朴な意味での素数の性質について,複素関数論を用いずに大学教養程度の数学のみを用いた解説を行った。これにより専門的知識を持たない多くの読者層が,・・・
結び目の数学はトポロジー(位相幾何学)の中心的な学問であるが,今日では数学のみならず物理,化学,生物と関連する科学の基礎学問になっている。本書は,結び目の種々の数学的な理論の中から,常識化しておくの・・・
1970年代前半にK3曲面のトレリ型定理が証明され,その後K3曲面の研究が大きく進展した。K3曲面は楕円曲線の2次元版と考えることができるが,代数幾何学のみならずミラー対称性やマシュー・ムーンシャイン・・・
大学1年生が学ぶ程度の線形代数と微分積分の知識を使って曲線と曲面の微分幾何を解説する。曲線については平面曲線と空間曲線の表現方法とその曲がり方や,曲線から派生する図形の長さ,面積や体積の性質を述べる。・・・
私たちのまわりには,さまざまな対称性をもった形やパターンがあふれている。本書では,図形の対称性や周期性を記述するために,平面の合同変換からなる群について解説する。群の概念は,数学や物理のいろいろな分野・・・
ひもを結ぶと,結び目ができる。結び目に対して定められる値で,結び目を変形することに関して不変であるようなものを不変量という。不変量を用いて,様々な結び目のタイプを区別することができる。 1980・・・
本書は「スペクトル幾何」の最新理論に関する本邦初の書物である。 ラプラシアンのスペクトルとは,太鼓のように発音体が発する音の情報のことで,スペクトル幾何とは,「音情報」を研究する数学理論のことであ・・・
リーマン面の理論において最初の,そして最も重要な到達点は有理型関数の存在定理である。代数幾何学的に代数曲線として扱ってしまえば,最初から沢山の有理(型)関数が与えられるので,この肝心の部分が見えなく・・・
本書は,コルモゴロフにより始められた,測度論を基にした確率論を扱う。まず,確率空間の定義から始め,確率変数,確率変数系の独立性,期待値,そして確率変数列の収束といった,確率論の基礎概念を見ていく。次に・・・
abc予想は整数論の最先端の話題であるが,面白いことにその主張を述べるだけならば予備知識はほとんど必要ない。ところで,abc予想の多項式に対する類似であるABC定理は初等的に証明できる。さらに,その・・・
21世紀の現在,生命現象の理解と医学の進展は著しい。その進展をさらに加速させ,確かなものとするために,物理学がそうであるように,生物学も数学との協働を必要としている。 生命動態の基盤を理解す・・・
本書はウェーブレットを学ぶのは初めてという方のために書かれた入門書である。有限離散ウェーブレットから始めて,ウェーブレット,フレーム,ウェーブレット・フレーム,それらのマルチレート信号処理との関連,・・・