正規性の検定

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正規性の検定
著者 中川 重和 著
分野 数学  > 統計  > 数理統計学
シリーズ 数学  > 統計学One Point 16
発売日 2019/08/13
ISBN 9784320112674
体裁 A5・148頁
定価 2,420円 (本体2,200円 + 税10%)
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    内容
  • 目次
  • 関連情報
 本書は、正規性の検定について述べたものである。正規性の検定とは、与えられたデータに立脚し、母集団分布として正規分布を仮定することの妥当性を立証する方法、あるいはそのように考えてもその後の理論展開に影響を与えないことを保証する方法のことである。
正規性の検定方式を大別すると、分布の特性値に基づく方式(標本歪度、標本尖度、あるいはこれらの組み合わせ)、分位点に基づく方式(正規Q-Qプロット、Shapiro-Wilk型検定)、適合度に基づく方式(Kolmogorov検定、Cramer-von Mises検定など)がある。本書では、標本歪度および標本尖度に基づく方法を中心に、これらの方法をすべて紹介する。
 項目の配置においては、初学者にも配慮し、正規分布の定義などの基本的な項目を最初に配置した。さらに、実用レベルでの正規性の検定法、そして、最新の成果を含む専門的な項目へと、徐々に段階が上がるようにしている。正規性の検定について詳しく知り、学びたい読者にとっては必携の書である。
第1章 正規性の検定への準備
1.1 正規分布の定義
  1.1.1 分布を表現する4つの関数
  1.1.2 正規分布の確率密度関数
  1.1.3 正規分布のモーメントとキュムラント
1.2 分布の形状に関する特性値―歪度・尖度
  1.2.1 歪度
  1.2.2 尖度
  1.2.3 歪度と尖度の間に成立する不等式
1.3 統計的推測に関する基本的な分布
  1.3.1 統計的推測の概要
  1.3.2 モーメント統計量と標本分布
  1.3.3 標本平均と標本分散の分布:正規母集団の場合
  1.3.4 標本平均と標本分散の分布:非正規母集団の場合
1.4 データへの正規分布のあてはめ
  1.4.1 身長データ
  1.4.2 共通一次試験の得点データ

第2章 正規性の検定の基本的枠組み
2.1 大数の法則と中心極限定理
  2.1.1 大数の法則
  2.1.2 中心極限定理
2.2 標本歪度と標本尖度の一致性
  2.2.1 標本歪度と標本尖度の位置と尺度に関する不変性
  2.2.2 標本歪度と標本尖度の一致性
2.3 標本歪度と尖度の漸近正規性
2.4 正規性検定の基本的枠組み
  2.4.1 歪度に関する正規性の検定
  2.4.2 尖度に関する正規性の検定
2.5 具体例
  2.5.1 新生児の体重のデータ
  2.5.2 ある機械部品の組み立てに要する時間のデータ

第3章 様々な正規性の検定
3.1 正規Q-Qプロット
3.2 Shapiro-Wilk型の検定
  3.2.1 Shapiro-Francia検定
  3.2.2 Shapiro-Wilk検定
  3.2.3 適用例
3.3 適合度に基づく正規性の検定
  3.3.1 経験分布に対する適合度検定
  3.3.2 上限型統計量
  3.3.3 Cramér-von Mises型統計量
  3.3.4 正規性検定への応用
3.4 Gearyの検定

第4章 標本歪度および標本尖度に基づく検定
4.1 標本歪度と標本尖度の4次までのモーメント
4.2 標本歪度と標本尖度分布のEdgeworth展開
4.3 正規化変換
  4.3.1 対称化変換―Wilson-Hilfertyの正規近似
  4.3.2 分布系―JohnsonシステムとPearsonシステム
4.4 標本歪度の正規近似
4.5 標本尖度の正規近似
4.6 総括的検定統計量
  4.6.1 Jarque-Bera型検定統計量
  4.6.2 歪度に関するPearsonの尺度

第5章 検出力比較
5.1 検出力
5.2 検出力の比較

第6章 標本歪度と標本尖度の分布の再考
6.1 小標本のとき
  6.1.1 確率密度関数に対する数値実験
  6.1.2 標本歪度の精密分布
  6.1.3 標本尖度の精密分布
6.2 標本歪度と標本尖度の有界性
6.3 標本歪度と標本尖度の同時分布
  6.3.1 標本歪度と標本尖度の同時確率密度関数の漸化式
  6.3.2 標本歪度と標本尖度の同時モーメント
6.4 標本歪度と標本尖度の同時確率密度関数近似とその応用
  6.4.1 標本歪度と標本尖度の同時確率密度関数近似
  6.4.2 確率密度関数値を用いた検定方式
6.5 まとめにかえて:標本歪度と標本尖度のモーメント導出
  6.5.1 代数的アプローチ
  6.5.2 解析的アプローチ

付録A 補遺
A.1 モーメントとキュムラントの関係
A.2 χ2分布
A.3 定理1.5の証明
A.4 多変量中心極限定理とその応用
A.5 定理4.1の証明
A.6 対称式算法
A.7 様々な分布の歪度,尖度,正規Q-Qプロット

付録B 統計解析システムRについて
B.1 検定統計量とRコマンド
B.2 繰り返し計算とapply関数

あとがき
参考文献
索  引

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