かおりの生態学

―葉の香りがつなげる生き物たち―

かおりの生態学
著者 塩尻 かおり 著・ 辻 和希 コーディネーター
分野 生物学・生物科学  > 生物学・生物科学  > 生物科学
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シリーズ 科学一般  > 共立スマートセレクション 36
発売日 2021/12/28
ISBN 9784320009363
体裁 B6・152頁
定価 1,980円 (本体1,800円 + 税10%)
  • この本の
    内容
  • 目次
コミュニケーションする植物…?! 植物のもつ不思議な能力を知っていますか?

 植物の香りは、周辺の様々な動植物に直接的・間接的に作用している。言い換えれば、香りがツールとなって植物とほかの生物がつながり、生物間相互ネットワークを構築していることを、読者にも身近な植物を用いて軽快な語り口で分かりやすく説明している。この植物の出す香りは、動けない植物のもつしたたかさの一つの武器でもある。
 第1部では、香りを介した植物と虫の関係を、第2部では、香りを介した植物同士の関係について解説し、香りが取り持つ関係と、植物のもつしたたかさを垣間見る。
 著者が実験前にどのようなことを考えて仮説を立て、それを検証するための実験を設定し、実験結果から考察を行うかが順序立てて記述されてあり、わかりやすい。また、実験の失敗から次の仮説が生まれること、野外調査でのできごと、アメリカ留学時代の体験談、さまざまな研究者との出会いなどのエピソードが、著者ならではのユニークな視点で織り交ぜられ、研究の面白みも味わえる。
 
 植物が操る匂いがもたらす虫や植物同士のコミュニケーション、また害虫防除に興味のある読者に届けたい一冊。
第1部 植物と虫

1 香り(匂い)って一体なんだ?
1.1 匂い構成要素
1.2 植物の香り

2 植物の防衛
2.1 恒常防衛と誘導防衛
2.2 間接防衛と直接防衛
2.3 身近な誘導防衛の例
2.4 ちぎると出る匂い

3 匂いで防衛
3.1 匂いで直接防衛
3.2 匂いで間接防衛

4 アブラナ科―コナガ―コナガサムライコマユバチの3者系
4.1 登場する虫と植物の紹介
4.2 寄生蜂
4.3 コナガサムライコマユバチの探索過程
4.4 キャベツの放出する匂いの違い
4.5 匂いの調香師

5 かなり複雑…コナガ3者系+モンシロ幼虫
5.1 コナガ幼虫とモンシロ幼虫の同居
5.2 一緒に食べたら?
5.3 なぜ,コナガサムライコマユバチはモンシロ幼虫がいる株を好まないの?
5.4 コナガ幼虫の母親の立場になってみよう
5.5 匂いでつながる生物たち

6 農業への展開
6.1 コンセプト
6.2 誘引源
6.3 空間拡大
6.4 ミズナハウス
6.5 野外調査
6.6 現在の状況
6.7 植物の匂いを使った害虫防除

第2部 植物と植物

7 植物間コミュニケーション
7.1 研究の歴史
7.2 植物間コミュニケーション
7.3 匂いコミュニケーションの及ぶ距離
7.4 コミュニケーションのしやすい季節
7.5 匂い放出の持続時間
7.6 必要な匂いの受容期間
7.7 匂い濃度

8 植物の血縁認識
8.1 個体の匂い
8.2 匂い識別能力(クローン認識)
8.3 匂いの類似度と血縁関係
8.4 匂いによる血縁認識
8.5 なぜ,区別するの?

9 応用への展開
9.1 異種間のコミュニケーション
9.2 セイタカアワダチソウとダイズコミュニケーション
9.3 ミントを使ったダイズ栽培
9.4 イネと雑草のコミュニケーション
9.5 まとめ

参考文献

あとがき

謝辞

パワフルな実験生態学者(コーディネーター:辻 和希)

索引

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