ベクトル解析
ベクトル解析の入門書である本書では、重積分の変数変換の公式、陰関数定理、曲面とその上での関数の積分法などの基礎的事項を解説したあと、グリーンの定理、ストークスの定理、ガウスの定理を証明する。諸概念の説明においては例を多く取り入れ、そのなかで物理への応用の話題にも触れる。また、三つの積分定理をよりよく理解する目的でその応用例もいくつか示す。さらに、平面あるいは空間でのベクトル解析を展開して、曲線、曲面、空間の幾何の深い理解につなげる。空間の曲線と曲面を考え、その曲がり方を表す曲率についての解説をしたあと、グリーンの定理を用い、関連事項を積み重ねて、歴史的に著名なガウス‐ボネの定理を証明する。
1.1 数ベクトル空間
1.2 曲線
1.3 重積分の変数変換公式
1.4 曲面
第2章 ベクトル場の微分と積分
2.1 ベクトル場
2.2 勾配ベクトル
2.3 ベクトル場の発散
2.4 ベクトル場の回転
2.5 ベクトル場の線積分
2.6 平面ベクトル場に対するグリーンの定理
2.7 ベクトル場の面積分
2.8 ストークスの定理
第3章 積分定理とその応用
3.1 ガウスの発散定理
3.2 グリーンの積分公式
3.3 ポテンシャル
3.4 ベクトル場の分解
第4章 曲率
4.1 平面曲線
4.2 空間曲線
4.3 曲面の例
4.4 第一基本量と第二基本量
4.5 ガウス曲率
4.6 平均曲率ベクトル
4.7 測地線
4.8 ガウス‐ボネの定理
練習問題の解答
参考図書
索引