自然現象から学ぶ微分方程式
微分積分が生まれるきっかけとなった運動方程式から話をはじめ、微分方程式で記述できる多くの自然現象を紹介していく。次に、微分方程式の解の振る舞いを眺め、その後実際に解ける方程式については解き方を紹介する。さらに、微分作用素、関数解析、解析力学や物理学に現れる諸方程式といった高度な話題に触れる。最後に、微分方程式のコンピュータによる解法を紹介する。
微分方程式の応用に自信のない人や、微分方程式は解けるがいまいち実感のない人によっては強力な助け舟となるだろう。
1.1 運動方程式を導こう
1.2 月の運動
1.3 天動説と地動説,物の見方
1.4 地球表面での運動
第2章 自然から微分方程式を導こう
2.1 社会科学と微分方程式
2.2 身近な微分方程式
2.3 物理を用いた実用的な微分方程式
2.4 偏微分方程式
2.5 補足
第3章 微分方程式の解を見てみよう
3.1 1次元線形微分方程式
3.2 2次元線形微分方程式
3.3 ベクトル場,解を目で見よう
第4章 解ける微分方程式は解こう
4.1 変数分離形
4.2 同次形
4.3 完全微分方程式
4.4 定数変化法
4.5 級数解法
4.6 ラプラス変換を用いる解法
4.7 その他の解ける微分方程式
第5章 関数の集合を考えよう
5.1 高階の線型微分方程式
5.2 より一般の線形微分方程式
5.3 定数係数の線形微分方程式
5.4 特性方程式
5.5 微分作用素
第6章 ものの見方を変えて,古典力学に学ぼう
6.1 第一積分,保存量
6.2 ハミルトン力学系
6.3 ラグランジュ形式
6.4 変分法
第7章 微分の意味するもの,そして進んだ物理学
7.1 ベクトル解析
7.2 マクスウェルの方程式
7.3 シュレディンガー方程式
7.4 ナビエ・ストークス方程式
7.5 ボルツマン方程式
7.6 補足:線積分,面積分
第8章 微分方程式の解をコンピュータで求めよう
8.1 オイラー法
8.2 解の存在と一意性
8.3 コンピュータによるよりよい解法を目指して
索 引