保険と金融の数理

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保険と金融の数理
著者 室井 芳史 著照井 伸彦 編小谷 元子 編赤間 陽二 編花輪 公雄 編
分野 経済・経営  > 数学  > 確率・統計
経済・経営  > ファイナンス・会計・簿記  > 数理ファイナンス
数学  > 統計  > 数理統計学
数学  > 統計  > 統計学
シリーズ 数学  > クロスセクショナル統計シリーズ 6
発売日 2017/02/24
ISBN 9784320111226
体裁 A5・226頁
定価 3,300円 (本体3,000円 + 税10%)
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    内容
  • 目次
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 本書は、生命保険、損害保険、金融といった分野において、どのように数学が用いられるのかを解説したものである。

 これらの話題は、伝統的には経済学部など文系学部で扱われていたが、2000 年代に入り、理工系の諸学部においても教育が行われるようになった。過去の保険数学の書籍は、アクチュアリー試験を目的にしたものがほとんどで、学問的な意味での保険数学を意識して執筆された日本語のものは見当たらなかった。また、数理ファイナンスの書籍も、測度論や確率解析などの数学が既知であることを前提にした高度な内容のものか、発展性が乏しい解説本のどちらかであることがほとんどであった。このような状況を顧みて、保険数学や数理ファイナンスなどを学んでみたい学部学生や大学院生を対象に、保険や金融の数学に関する本を執筆することとした。

 分布計算やマルコフ連鎖、確率解析の初歩などの確率・統計における基礎的な話題を多く取り込む一方、他の書物ではあまり触れられることのない初等的かつ興味深い話題も多く取り上げた。理工系の大学1、2 年生で学ぶ線形代数や微分積分、確率・統計を理解している学生や、数学をしっかりと学んだ経済学部の学生であれば、読み進められる内容となっている。
第1章 保険数学で用いられる確率分布
1.1 はじめに
1.2 離散確率分布
  1.2.1 ポアソン分布
  1.2.2 2項分布
  1.2.3 負の2項分布
  1.2.4 幾何分布
  1.2.5 (a,b,0)分布族
1.3 連続確率分布
  1.3.1 正規分布
  1.3.2 ガンマ分布
1.4 複合確率分布
1.5 保険の問題への応用

第2章 マルコフ連鎖
2.1 条件付き期待値
2.2 マルコフ連鎖
  2.2.1 離散時間マルコフ連鎖
  2.2.2 連続時間マルコフ連鎖
2.3 保険の問題への応用
  2.3.1 保険会社の破産確率
  2.3.2 生存確率の計算

第3章 ランダム・ウォークと確率微分方程式
3.1 ランダム・ウォーク
  3.1.1 ランダム・ウォーク
  3.1.2 マルチンゲール
  3.1.3 離散伊藤公式
3.2 ブラウン運動と確率微分方程式
  3.2.1 ブラウン運動
  3.2.2 連続時間モデルにおけるマルチンゲール
  3.2.3 確率積分
  3.2.4 確率微分方程式
  3.2.5 ファインマン・カッツの定理
3.3 金融の問題への応用
  3.3.1 ブラック・ショールズ・モデル
  3.3.2 確率微分方程式のパラメータ推定

第4章 保険料算出原理
4.1 保険料算出原理
  4.1.1 効用関数
  4.1.2 保険料算出原理
4.2 保険商品の価格付けの問題への応用

第5章 生命保険の数学
5.1 金利と死亡率
  5.1.1 金利の計算
  5.1.2 死亡率の計算
  5.1.3 不完全ガンマ関数の数理
5.2 保険料と責任準備金の計算
  5.2.1 一時払い純保険料の計算
  5.2.2 保険料の計算
  5.2.3 責任準備金の計算
  5.2.4 変額商品

第6章 破産理論
6.1 ポアソン過程
6.2 破産確率の計算
  6.2.1 リンドベリの不等式
  6.2.2 破産確率の計算方法
  6.2.3 個人破産の問題

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