生物学と医学のための物理学 原著第4版
本書は、基本的な物理法則で章立てし、各章では、まずその物理法則を予備知識なしに理解できるように書かれており、続いてその法則がどのように生物学や医学に応用できるのかという具体例が示されている。多くの例が挙げられており、しかも定量的な考察が多いため、実感としてとらえやすい。例えば、直径2cmの動脈では血流速度が38cm/秒を越すと、乱流が発生する仕組みが解説されている。人体の主要器官についての解説はもちろん、昆虫の飛翔など幅広い話題が取り上げられており、楽しく読み進むことができる。
原書は初版以来好評を博して版を重ねてきた。本書は最新の知見が追加された2013出版の(第4版)の訳書である。各章末には演習問題がついており、学部生、院生の講義用・自習用にも最適である。(原著名:Physics in Biology and Medicine、 Fourth Edition/発行元:Academic Press 発行年2012.12)
第2章 摩擦
第3章 並進運動
第4章 角運動
第5章 材料の弾性と強度
第6章 昆虫の飛行
第7章 流体
第8章 流体の運動
第9章 熱と分子運動論
第10章 熱力学
第11章 熱と生命
第12章 波と音
第13章 電気
第14章 電気技術
第15章 光学
第16章 原子物理学
第17章 核物理学
第18章 生物学と医学分野におけるナノテクノロジー
補遺A 力学の基本概念
補遺B 電気学の概説
補遺C 光学の概説