対話形式による講義 これでわかるニューロンの電気現象

対話形式による講義 これでわかるニューロンの電気現象
著者 酒井 正樹 著
分野 生物学・生物科学  > 脳・神経  > 
生物学・生物科学  > 脳・神経  > 神経
医学・薬学  > 生理・生化学  > 生理学
科学一般  > 科学一般  > バイオ・医学系
発売日 2013/06/25
ISBN 9784320057296
体裁 A5・204頁
定価 2,750円 (本体2,500円 + 税10%)
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 近年、日本は「脳ブーム」の感があり、巷には関係本があふれている。ところが、脳を理解するための基礎となるニューロン(神経細胞)については、大学生でも正しく理解しているものが少ない。それは、ニューロンの理解には電気現象の理解が不可欠であるのだが、それがきちんとできていないからである。これは、わかりやすい解説書がないこと、また大学教員や高校教員の認識不足によるところが大きい。
 著者は長年大学で神経生理学を教えており、ニューロンに関して、学生の知識や理解がどのようなものかよくわかっている。また、学生との対話形式ですすめてきた授業経験から、学生が抱く疑問や陥りやすい誤りにもよく通じている。それで、これまでの体験をもとに、自身の授業を再現したのが本書である。内容は、学会誌に4回連載されたもの(2012)で、多くの会員からは高い評価を得ている。
 また、本書では「教科書高等学校『生物』へのコメント」という一章をもうけた。そこでは、2013年から大幅に改訂される高校教科書「生物」の内容をチェックし、具体的に問題点を指摘するとともに、改善へのアドバイスを行った。
 本書は、オリジナルな比喩やモデルを使って、ニューロンの基礎をわかりやすく解説している。高校生にもわかるはずである。ただし、単なるお話ではなく、専門的な内容をどうすれば理解できるかを示しており、大学教員にとっても授業の参考となるものである。また、大学生にとっては、専門への橋渡しとして役立つと思われる(専門用語と定義を再確認できるように基礎知識、また発展知識を学べるようにコラムを配置してある)。さらに、高校教員や高校教科書の著者をはじめ関係者にとっても、大いに参考になると思われる。
第1章 細胞はいかにして電気を発生するか―静止電位の発生
1 問題の提起
2 解説
3 思考実験
4 モデルによる説明
5 細胞における静止電位の発生
6 定量的理解へ
7 静止電位の機能

第2章 細胞はいかにして興奮するか―活動電位の発生
1 問題の提起
2 活動電位の上昇相
3 解説
4 ナトリウムチャネルの開閉機構
5 活動電位の下降相
6 活動電位発生中のイオンの動態
7 活動電位の機能

第3章 興奮はいかにして伝わるか―活動電位の伝導
1 問題の提起
2 解説
3 伝導の教科書的説明
4 活動電位のひろがり
5 電位ひろがりの実際
6 電流を水流で見る:漏洩ケーブルのモデル
7 移動する活動電位
8 有髄神経と跳躍伝導

第4章 興奮はいかにして細胞境界を越えて伝わるか―シナプス伝達
1 問題の提起
2 基礎知識
3 伝導物質の放出
4 シナプス伝達時間
5 伝達物質の放出阻害
6 受容体の構造と機能
7 受容体のサブタイプ
8 シナプス後電位の発生:興奮性
9 シナプス後電位の発生:抑制性
10 シナプス後電位の相互作用

第5章 教科書高等学校「生物」へのコメント
1 静止電位の発生
2 活動電位の発生
3 活動電位の伝導
4 シナプス伝達

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