神経心理学は人間の高次精神活動を脳の関連において研究する分野であり、まさに「脳とこころ」の相関を研究対象としている。その神経心理学を専門とする精神神経科医と神経内科医が座談会の場で「脳とこころ」の相関について論議し、さらにその発言に関連する著述を各一章ずつ掲載することによって、いっそう各著者の見解が理解できるよう配慮した異色の書である。
座談会 脳とこころ―神経心理学的視点から―
第一章 日本神経心理学会の現況-沿革と展望―
第二章 精神医学と神経心理学
第三章 精神・脳・神経心理-「知る」とはどういうことか
第四章 神経心理学の展開
第五章 精神医学からみた脳とこころ-特に幻覚と心因健忘について