森林生態学
本書は、これに応えるべく、森林生態学が扱う分野のそれぞれについて、現在にいたるまでに積み上げられた知識を体系化することを目的として編集した。森林生態学の初学者でも、本書にまとめられている内容を学んでおけば、森林生態学の専門的な論文を目にしたときに、まったく意味がわからないということはなくなるであろう。
また、初学者だけではなく、職業として森林生態学にかかわっている者にとっても、拡散方程式モデルやHubbellの統合中立仮説のわかりやすい解説はこれまでにはなかったものであり、大いに役立つはずである。
(まえがきより)
第2章 森林の分布と気候変動(松井哲哉・北村系子・志知幸治)
第3章 森林の成立と撹乱体制(伊藤 哲)
第4章 森林の遷移(上條隆志)
第5章 森林の土壌環境(和穎朗太)
第6章 森林の水平構造(伊東 明)
第7章 森林の垂直構造―樹木の光利用と林冠構造の発達―(石井弘明)
第8章 森林のギャップダイナミクス(真鍋 徹)
第9章 樹木の繁殖と種子散布(正木 隆・陶山佳久)
第10章 樹木の個体群動態(名波 哲)
第11章 樹木の個体間競争と種の共存(西村尚之・原登志彦)
第12章 森林と動物との相互作用(島田卓哉)
第13章 森林の種多様性(久保田康裕)
第14章 森林の物質生産(千葉幸弘)
第15章 森林景観と生態系サービス(滝 久智・山浦悠一・田中 浩)
引用文献
索引