量子力学のスペクトル理論

量子力学のスペクトル理論
著者 木村 俊房 編集委員飯高 茂 編集委員西川 青季 編集委員岡本 和夫 編集委員楠岡 成雄 編集委員中村 周 著
分野 数学  > 関数解析  > 微分作用素
シリーズ 数学  > 共立講座 21世紀の数学 全27巻 26
発売日 2012/07/25
ISBN 9784320015784
体裁 A5・244頁
定価 3,960円 (本体3,600円 + 税10%)
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    内容
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 現代物理学の基礎である量子力学は、直感的に理解するのが難しい。数学的に見ても、古典的な偏微分方程式の理論の枠組みをはみ出す部分が多い。この本においては、量子力学の物理現象を、数学的な構造として理解するための理論的枠組みを解説する。具体的には、方程式の解の存在と一意性に対応するシュレディンガー作用素の自己共役性を準備した後、解の長時間の挙動と連続スペクトルの解析である散乱理論、磁場シュレディンガー作用素のスペクトル、半古典極限の漸近解析などについて論じている。基礎知識としては、ルベーグ積分、フーリエ解析、基本的な関数解析の手法を理解していることを仮定している。
第1章 導入:1次元の量子力学系
 1.1 1次元のシュレディンガー方程式
 1.2 V(x)=0の場合―自由な粒子の運動
 1.3 有界な台を持つポテンシャル―散乱状態の解
 1.4 井戸型ポテンシャルとボーアの量子化規則
 第1章のまとめ

第2章 議論の枠組み
 2.1 d次元のシュレディンガー方程式
 2.2 量子力学の枠組みとスペクトル
 2.3 観測量
 2.4 ハイゼンベルク方程式と保存量
 第2章のまとめ

第3章 自由なシュレディンガー作用素
 3.1 自己共役性とスペクトル
 3.2 時間発展
 3.3 H0のレゾルベント
 第3章のまとめ

第4章 自己共役性
 4.1 自己共役性のための判定条件:復習
 4.2 自己共役作用素の摂動とレリッヒ・加藤の定理
 4.3 シュレディンガー作用素の自己共役性に関する加藤の定理
 4.4 ストゥンメル族のポテンシャル
 4.5 加藤の不等式と本質的自己共役性への応用
 4.6 自己共役性に関する他の話題
 第4章のまとめ

第5章 本質的スペクトル
 5.1 本質的スペクトルとワイルの定理
 5.2 2体のシュレディンガー作用素(1)
 5.3 2体のシュレディンガー作用素(2)
 第5章のまとめ

第6章 レゾルベントの境界値と絶対連続スペクトル
 6.1 スペクトルの絶対連続性と,その十分条件
 6.2 ムーレの不等式と極限吸収原理
 6.3 シュレディンガー作用素への応用
 6.4 概解析的拡張とその応用
 6.5 ムーレの定理の証明
 第6章のまとめ

第7章 2体の散乱理論
 7.1 波動作用素とその完全性
 7.2 波動作用素の存在
 7.3 漸近完全性となめらかな摂動の方法
 7.4 2体シュレディンガー作用素の散乱の完全性
 7.5 定常的散乱理論
 7.6 散乱行列
 第7章のまとめ

第8章 磁場中の粒子に対するシュレディンガー作用素
 8.1 磁場シュレディンガー作用素
 8.2 自己共役性
 8.3 基本的な実例
 8.4 エネルギー評価
 8.5 本質的スペクトル
 8.6 興味深い磁場シュレディンガー作用素の例
 8.7 磁場シュレディンガー作用素のスペクトル・散乱理論
 8.8 アハロノフ・ボーム効果とラヴィン・オキャロルの定理
 第8章のまとめ

第9章 半古典極限の入門
 9.1 h-擬微分作用素
 9.2 ビールスの特徴付け
 9.3 レゾルベントの漸近展開
 9.4 h-擬微分作用素の作用素関数
 9.5 ボーアの量子化規則への応用
 第9章のまとめ

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