DNA鑑定とタイピング

―遺伝学・データベース・計測技術・データ検証・品質管理―

DNA鑑定とタイピング
著者 John M.Butler 著・ 福島 弘文 監訳・ 五條堀 孝 監訳・ 藤宮 仁 訳・ 玉田 一生 訳・ 福間 義也 訳・ 長[さき] 華奈子
分野 生物学・生物科学  > 遺伝子・遺伝  > DNA
発売日 2009/06/30
ISBN 9784320056824
体裁 B5・590頁
定価 15,400円 (本体14,000円 + 税10%)
  • この本の
    内容
  • 目次
  • 関連情報
DNA鑑定の基礎から応用・実務までを、豊富な事例・イラスト・表で紹介。今までの日本にはなかった実践的な専門書。
DNA鑑定は犯罪捜査のための技術と思われがちであるが、近年ではとくに食品表示の信頼性など食の安全分野での活躍も目立っている。また血縁・親子鑑定でも実用化され、さらに動物学・植物学・微生物学・考古学などの分野でも著しい発展が続いている。本書は、このような時代のニーズに対してまさに正鵠を射た書籍である。
DNA鑑定の歴史的なことから始まり、生物学的な解説、さらに実際の鑑定に必要とされる生化学的な技術・装置などの原理・特徴、そして現場での注意までが具体的に詳しく紹介されている。DNA鑑定に関しての基本的な知識がこれ一冊でほぼカバーされている。
本書の中のあちらこちらにちりばめてある「D.N.A.Box」には、実際の事件の経緯が詳しく載せられており、ストーリーにどんどん引き寄せられる。技術的な書籍でありながら、それぞれの面白さを感じながら読み進むことができる。また、技術に関しても、分かりやすく端的に説明しつつ、裏付けとなる論文の方法がもれなく掲載されている。これから、DNA鑑定技術に関係する仕事に就く人にとっても、必携の書である。
〔原書 Forensic DNA Typing―Biology、 Technology、 and Genetics of STR Markers( Second Edition)〕
はじめに

第1章 DNAタイピングの概要と沿革
DNA鑑定の沿革
DNAサンプル処理のステップ
コンピュータテクノロジーとの比較

生物学
第2章 DNA生物学の概要
DNA原理の基礎
集団における多様性

第3章 サンプル採取,DNA抽出,DNA定量分析
サンプル採取
血液,精液,唾液の事前検査
DNA抽出
DNAの定量測定

第4章 ポリメラーゼ連鎖反応(DNA増幅)
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のプロセス
マルチプレックスPCR
リアルタイム(定量)PCR
汚染に対する予防策
法医学標本によるPCRの長所および短所

第5章 ショートタンデムリピートマーカーおよび市販キット
DNAの反復配列
DNA鑑定タイピングコミュニティで使用するマーカーの選択
市販のSTRキット
13個のCODISSTRローカス(座位)に存在するアレルの詳細
アメロゲニンによる性判別
STRBASE:動的なSTRマーカーの情報源

第6章 STRの生物学:スタッター産物,非テンプレート付加,マイクロバリアント,ヌルアレルと突然変異率
スタッター産物
非テンプレートの付加
マイクロバリアントおよび「オフラダー」アレル
アレル欠如およびヌルアレル
突然変異および突然変異率

第7章 DNA鑑定の課題:劣化DNA,PCR阻害,汚染,混合サンプル,低コピー数
劣化したDNA
PCRの阻害
汚染の問題
混合サンプル
低コピー数のDNA鑑定
STRタイピングの他の用途

第8章 一塩基多型と2アレルマーカー
科学捜査における他の遺伝子マーカーの役割
SNPタイピングアッセイと技術
SNPsのヒト鑑定への適用可能性
他の2アレルマーカー
議論のポイント

第9章 Y染色体のDNA鑑定
家系マーカー(lineagemarkers)
個人識別鑑定(identitytesting)におけるY染色体分析の価値
Y染色体の構造
Y-STRマーカー
DNA鑑定におけるY-STRの使用問題
Y-SNPとバイ・アレルマーカー
歴史的,家系的なY染色体の研究
トーマス・ジェファーソンとサリー・ヘミングスとのスキャンダル
Y染色体マーカーの調査
男系鑑定と遺伝子系図
議論のポイント

第10章 ミトコンドリアDNAの分析
ミトコンドリアDNAの特徴
法医学の事例におけるミトコンドリアDNA配列
mtDNA結果の判定と報告
米国でmtDNA鑑定を実施している実験室
判定に影響を与える問題
mtDNA鑑定のためのスクリーニング
集団データベース
mtDNA研究の今後

第11章 ヒト以外のDNA鑑定と微生物DNA鑑定
ペットのDNA鑑定
植物DNA
微生物鑑定

テクノロジー
第12章 DNA分離方法:スラブゲルとキャピラリー電気泳動
はじめに
スラブゲル
キャピラリー電気泳動
DNA分離メカニズム
補足:電気泳動による分離について

第13章 DNA検出方法:蛍光色素と銀染色
DNA分子のさまざまな検出方法
蛍光検出
銀染色

第14章 STRタイピングのための装置:ABI310,ABI3100,FMBIOシステム
ABIプリズム310ジェネティック・アナライザー
ABI310の構成要素
STRサンプルの遺伝子型を処理するためのABI310の操作方法
標準モジュールで実行する手順
高スループット能力をもつ代換ソリューション
日立FMBIOIIとFMBIOIII蛍光イメージングシステム
FMBIOIIにおけるサンプル調製
FMBIOIIアプローチについて

第15章 STRジェノタイピング
ジェノタイピング(遺伝子型判定)の過程
ジェノタイピングの結果に影響する要因
余分なピーク

第16章 鑑定作業の検証
序章
DNA鑑定の質と均一性保証に関わる組織
研究室間テスト
DNA標準参照資料
市販サンプルの品質管理

第17章 新技術,自動化,エキスパートシステム
DNA分離・ジェノタイピングの新技術
鑑定作業の自動化
STRデータ判定のためのエキスパートシステム
DNA鑑定と新技術によるユニークな挑戦

第18章 CODISとDNAデータベースの利用
CODIS
DNAデータベースに関する重要な問題
DNAデータベース法
世界各国の国家DNAデータベース

多型マーカーと統計解析
第19章 遺伝原理の基礎:統計と確率
確率
統計学
集団遺伝学の原理

第20章 STR集団データベース解析
集団DNAデータベースの構築
DNAデータベースを利用した統計処理
実用上の配慮点
議論のポイント

第21章 出現頻度推定,尤度比,および原因帰属
頻度推定の方法
尤度比
原因帰属
別の興味あるトピック

第22章 混合斑と劣化DNAの統計解析の方法
混合斑の判定
部分的なDNAプロファイル

第23章 血縁・親子鑑定
父子(親子)鑑定
逆親子鑑定

各種資料
第24章 大規模災害犠牲者のDNA鑑定
災害犠牲者識別作業で直面する問題
大規模災害に応用するDNA解析の初期作業
2001年9月11日の犠牲者のDNA識別作業

付録I STRアレル公表データ:サイズと配列

付録II 米国集団データ-STRアレル頻度

付録III DNA解析装置・製品・サービス供給業者

付録IV DNA諮問委員会品質保証基準

付録V 統計に関するDAB勧告

付録VI NRCII勧告

付録VII 犯罪事例におけるDNAプロファイルの例

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