生物のボディープラン

生物のボディープラン
著者 日本生化学会 編集・ 上野 直人 編・ 黒岩 厚
分野 生物学・生物科学  > 細胞生物学  > 細胞
シリーズ 生物学・生物科学  > シリーズ・バイオサイエンスの新世紀 全15巻 10
発売日 2002/11/25
ISBN 9784320055612
体裁 200頁
定価 4,070円 (本体3,700円 + 税10%)
  • この本の
    内容
  • 目次
生物は生殖細胞の形成、受精、発生、複製といった営みを繰り返して存続し、進化し続けてきた。生物は多様な種、それぞれに固有の形態、あるいは自己修復能をどのように獲得してきたのであろうか。長い間、生物の生殖、発生、再生などの諸現象は不思議で神秘的なものであったが、近年の生物学は分子生物学という強力な武器を手にし、シロイヌナズナなどの植物、ショウジョウバエ、カエル、ゼブラフィッシュ、マウスなどのモデル動物を駆使した緻密で洗練された研究を重ねることによって、それら複雑な現象がどのように制御されているのか、遺伝子やタンパク質の働きとして理解することを可能にした。本書は「細胞分化・決定」、「位置情報」、「体軸の決定」、「細胞間相互作用」、「パターン形成」、「幹細胞からの再生」といった動植物の発生、再生の基本概念をとりあげ、初期発生ばかりでなく器官形成、再生を含めた形づくりの設計図(ボディープラン)ともいうべき分子機構について最新の知見をもとに解説する。
第1章 からだづくりの設計図―三胚葉の形成
? 胚誘導(embryonic induction)
? 内胚葉形成
? 中胚葉形成
? 外胚葉形成

第2章 前後軸に沿った構造形成の基本プラン
? 咽頭胚-分節を基礎とした形態
? 体幹のメタメリズムと分節的メタモルフォーシス
? 頭部のメタメリズムとメタモルフォーシス

第3章 中枢神経の体軸に沿ったパターン形成
? 前後軸に沿ったパターン形成
? 神経管の背腹軸に沿ったパターニング

第4章 左右軸の設定―左右非対称性はいかにして生まれるか
? 左右非対称性はどこに現れるか
? からだの左側を左らしく作る遺伝子Pitx2
? 遺伝子ネットワークの妙技
? 何が相称性を破るか
? 神経発生とその左右性

第5章 体節形成―脊椎動物の分節性をもたらすもの
? 沿軸中胚葉の形成
? 体節の分節化および分節性の獲得
? 分節後の体節の分化
? 他の脊椎動物の体節形成

第6章 四肢形成プラン
? 肢の由来と形態形成
? 肢芽形成と極性付与
? 前肢後肢のアイデンティティーの決定
? 軟骨パターン形成

第7章 眼の形成
? 眼の構造
? Spemannの実験と水晶体誘導
? 水晶体誘導の初期過程
? クリスタリンの由来
? クリスタリン遺伝子の水晶体特異的なエンハンサー
? L-Mafはどのようにして得られたか?
? L-Mafの上流・下流遺伝子
? 水晶体幹細胞はどこか
? 水晶体誘導の遺伝子ネットワーク

第8章 母性因子によって制御される生殖系列の形成機構
? 生殖細胞質
? ショウジョウバエにおける生殖系列形成機構
? 線虫における生殖系列の形成機構
? カエルにおける生殖系列形成

第9章 再生の戦略
? どのような細胞が再生に参加するのか―脱分化細胞と幹細胞システム
? 他の再生のケースでは、どちらの細胞システムが使われているのか
? 脱分化細胞は幹細胞ではないのか
? 分化した細胞がどうやって脱分化して幹細胞化するのか
? 幹細胞の増殖と分化はどのように制御されているのか
? 再生できるものとできないものの差は

第10章 植物のパターン形成
? 植物の体制の特徴
? 胚における体制の確立―植物体の極性と領域化
? 分裂組織の形成―細胞分裂か細胞分化か
? 葉――器官形成の規則性 その1
? 花―器官形成の規則性 その2
? トライコームと気孔―一様な分布の基礎
? 維管束の形成―ネットワークの形成
? 個体の統合システム

コラム
アンチセンスRNAによる母性因子の機能阻害
視蓋の極性と視神経の投射
肋骨は筋肉からできる?
ショウジョウバエの分節と脊椎動物の分節
植物は2種類のからだをもっている

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