スペクトル理論と微分方程式

書籍情報
シリーズ名新しい解析学の流れ 
ISBN978-4-320-01734-4
判型A5 
ページ数232ページ
発行年月2007年07月
本体価格3,500円
スペクトル理論と微分方程式 書影
スペクトル理論と微分方程式

スペクトル理論は20世紀中に多大なる発展を遂げ,物理学などに広範囲にわたって応用されている分野である。本書は,線型微分作用素のスペクトル理論の入門書である。大部分の話題を線型微分作用素,とくに二階の楕円型微分作用素に限定し,理論を詳述している。
作用素が滑らかな係数を持つことを仮定しないという点,および Sobolev の埋蔵定理を多用しないという点で他の楕円型微分作用素の入門書とは異なっている。また,スペクトルの上限と下限の評価に関する事項と作用素が作用する領域に関する定量的な仮定については,同程度の他の書籍と比べてより詳細な記述を行なっている。さらに,多くの定理においては,一般性よりも,読者が本質的な概念をより理解しやすいように記述し,その証明を与えている。
[原著名:Spectral Theory and Differential Operators]

目次

第1章 基本事項
1.1 非有界線型作用素
1.2 自己共役性
1.3 掛算作用素
1.4 相対的に有界な摂動

第2章 スペクトル定理
2.1 序説
2.2 Helffer-Sjöstrand の公式
2.3 最初のスペクトル定理
2.4 不変部分空間と巡回部分空間
2.5 L2 表現
2.6 レゾルベント収束

第3章 平行移動不変な作用素
3.1 序説
3.2 Schwartz 空間
3.3 Fourier 変換
3.4 超関数
3.5 微分作用素
3.6 Lp 評価
3.7 Sobolev 空間 W n,2(RN )

第4章 変分法
4.1 スペクトルの分類
4.2 コンパクト作用素
4.3 正値性と分数べき
4.4 閉二次形式
4.5 変分公式
4.6 固有値の下からの評価

第5章 Further spectral results
5.1 Poisson 問題
5.2 熱方程式
5.3 Hardy の不等式
5.4 特異楕円型作用素
5.5 重調和作用素

第6章 Dirichlet 境界条件
6.1 Dirichlet 境界条件
6.2 Dirichlet 条件付きラプラシアン
6.3 一般の場合

第7章 Neumann 境界条件
7.1 W 1,2 空間の性質
7.2 Neumann 境界条件
7.3 固有値の数値計算

第8章 Schrödinger 作用素
8.1 序節
8.2 作用素の定義
8.3 正のスペクトル
8.4 コンパクトな摂動
8.5 負のスペクトル
8.6 二個の井戸型ポテンシャルを持つ作用素