物理学最前線 16

書籍情報
シリーズ名物理学最前線 全31巻 【16】巻
ISBN978-4-320-03198-2
判型A5 
ページ数202ページ
発行年月1986年11月
本体価格1,800円
物理学最前線 16 書影
物理学最前線 16

2008年ノーベル賞:物理学賞受賞『小林-益川理論』関連書

 本シリーズは,科学雑誌がもつやさしいトピックス解説の手法と,単行本がもつゆとりと専門性をミックスさせ,進歩しすぎる難解な物理学の最先端をやさしく,しかも濃密に解説したもので,大学・高校の教師および専門研究者・エンジニアにとって必読のシリーズ。
第16巻は,以下の3部で構成される。

●小林-益川理論=大場一郎
CP不変性を破る現象を明らかにした実験,ゲージ理論の進展から小林-益川理論が誕生した歴史的背景,さらに最近の実験データや理論分析などを紹介する。

●ファイン・パーティクル=小林俊一
マクロとミクロの中間に位置するメゾスコピックな微小金属,つまりどの方向にも数10~数100Å程度の大きさをもつ金属微粒子の電子物性の前線を紹介する。

●異常なカピッツァ抵抗=中山恒義
極低温物理学の分野で長い間,未解決であったカピッツァ抵抗の異常についての最近の興味ある研究展開を,理論・実験両側面より解説する。

目次

●小林-益川理論=大場一郎

1章 はじめに

2章 C,P,T変換とCPT定理
2.1 ハミルトン関数と真空状態の設定
2.2 空間反転P
2.3 時間反転T
2.4 荷電共役変換C
2.5 CPT変換とCPT定理

3章 CP不変性の破れ
3.1 K20→2π の実験
3.2 K0崩壊の現象論

4章 小林-益川理論
4.1 ワインバーグ-サラム理論
4.2 弱い相互作用のカレント
4.3 6個のクォーク模型とCPの破れ
4.4 小林-益川行列
4.5 実験との比較

5章 おわりに


●ファイン・パーティクル=小林俊一

1章 はじめに

2章 基本的な事柄
2.1 離散的エネルギー準位
2.2 微粒子の電気的中性
2.3 エネルギー準位の分布
2.4 電子比熱とスピン帯磁率
2.5 スピン軌道相互作用

3章 微粒子をNMRで見る
3.1 NMRとは
3.2 ナイト・シフトとスピン格子緩和
3.3 電気四重極相互作用
3.4 金属微粒子のNMR

4章 超伝導微粒子
4.1 超伝導
4.2 微粒子のマイスナー効果
4.3 超伝導体のNMR
4.4 超伝導微粒子の臨界磁場
4.5 秩序パラメターのゆらぎ
4.6 スズ微粒子の残留ナイト・シフト
4.7 超伝導の臨界サイズ

5章 その他の実験

6章 おわりに


●異常なカピッツァ抵抗=中山恒義

1章 序――極低温物理学とカピッツァ抵抗

2章 カピッツァ抵抗とは
2.1 液体ヘリウム・固体界面での熱抵抗R K
2.2 ハラトニコフ理論
2.3 実験vs理論――液体3Heの場合
2.4 実験vs理論――HeIIの場合

3章 正常液体3Heのカピッツァ抵抗――バルク固体
3.1 フェルミ液体理論
3.2 ゼロ音波励起
3.3 準粒子励起

4章 10-3K領域での異常なカピッツァ抵抗
4.1 金属微粒子を用いた熱交換器
4.2 フォノン・サイズ効果
4.3 微粒子集合体とソフト・モード
4.4 ソフト・モード効果

5章 磁気的カピッツァ抵抗
5.1 金属微粒子と表面局在スピン
5.2 10-3K領域での磁気的熱伝達

6章 1K領域での異常なカピッツァ抵抗
6.1 フォノン透過係数と熱伝達h K
6.2 超高周波フォノンの反射――飛行人間スペクトル
6.3 ミクロからの謎解き

7章 おわりに