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現代物理科学―フェムトからハッブルの世界まで― 

書籍情報
ISBN978-4-320-03408-2
判型A5 
ページ数326ページ
発行年月2001年11月
本体価格4,500円
現代物理科学 書影
現代物理科学

本書は,現代物理科学を科学技術の基礎をなすものという観点から概観する。ねらいは、膨大な現代物理の体系をできるだけ簡潔に,しかし数学的な厳密さに妥協するところなく,統一的に記述することにより,ミクロからマクロの世界の理解に挑戦するところにある。
 著者の米国大学院で受けた教育と米国での教育経験をもとに,教室での講義風に,大学初等の知識をもとに一歩一歩読み進めば現代物理の根幹が理解できるように,歩行者的手法(Pedestrian Approach)を取り入れたことを特徴としている。理論をイメージしやすいように,150以上の模式図を入れた。量子力学の演算子を使う数学,ベクトル解析,相対性理論に現れるテンソル解析等,現代物理に使われる一見難解にみえる数学も使いこなせるように工夫をこらした。
 内容は,網羅的であるより限られた主題を深く掘り下げた。本文で取り上げた以外の興味深い話題は練習問題とし,巻末にすべての問題の詳細な解答を載せている。

目次

第1章 古典物理の世界
1.1 古典物理――粒子と波
1.2 古典論における波と境界条件
1.3 波、波束、不確定性
1.4 多粒子系

第2章 量子力学の世界
2.1 粒子の振る舞い、波の振る舞い
 2.1.1 粒子の振る舞いをする波
 2.1.2 波の振る舞いをする粒子
 2.1.3 離散的なエネルギー準位の実証
 2.1.4 波と粒子の双対性―ドブロイの仮説
2.2 シュレーディンガー方程式
2.3 不確定性関係
2.4 動く壁により反射する粒子の運動
2.5 電場の中および磁場の中の荷電粒子の運動
2.6 AB効果―電子の波動関数の干渉現象
2.7 量子ホール効果

第3章 量子統計に従う粒子
3.1 角運動量の量子化, フェルミ粒子, ボース粒子
3.2 互いに区別のつかない粒子(同一粒子)
3.3 第二量子化
3.4 量子統計力学
3.5 半導体のフェルミ準位

第4章 周期構造をもつポテンシャルの中の粒子
4.1 結晶の原子構造
4.2 自由粒子
4.3 状態密度
4.4 周期性をもつポテンシャル中に置かれた粒子
4.5 結晶中の電子の運動
4.6 金属,半導体,絶縁体
4.7 超伝導
4.8 超流動
4.9 高分子

第5章 局所ポテンシャルの中の粒子
5.1 量子井戸
5.2 調和振動子
5.3 単電子原子―水素原子
5.4 単電子原子モデル―半導体中の不純物
5.5 単電子原子モデル―励起子(エキシトン)
5.6 周期律表

第6章 粒子のトンネル効果とその応用
6.1 箱型ポテンシャル障壁
6.2 三角型ポテンシャル障壁
6.3 ショットキー障壁―接合部分でのトンネル効果
6.4 電界放出
6.5 原子核のアルファ崩壊
6.6 走査型トンネル顕微鏡
6.7 共鳴トンネル効果
6.8 ジョセフソン効果

第7章 量子力学における近似法
7.1 摂動論
 7.1.1 定常的摂動論
 7.1.2 縮退系の摂動論 
 7.1.3 非定常的摂動論
 7.1.4 シュタルク効果―電場の影響
 7.1.5 ゼーマン効果―磁場の影響
 7.1.6 核磁気共鳴
7.2 変分法
 7.2.1 ヘリウム原子
 7.2.2 水素分子イオン H
 7.2.3 原子時計―アンモニアメーザー

第8章 相対性理論
8.1 ガリレイ変換
8.2 マイケルソン・モーリーの実験
8.3 ローレンツ変換
8.4 ドップラー効果
8.5 運動方程式、マクスウェル方程式
8.6 一般相対性理論

第9章 プラズマ理論
9.1 古典的粒子の運動
9.2 古典統計力学的アプローチ
9.3 古典電磁流体力学的アプローチ
9.4 量子力学的アプローチ

第10章 相対論的量子論
10.1 クライン・ゴルドン方程式
10.2 ディラック方程式
10.3 チェレンコフ放射
10.4 コンプトン散乱
10.5 スピン-軌道相互作用
10.6 素粒子の世界

付録A 数学公式
付録B 線形ベクトル空間とマトリクス