クォーク・グルーオン・プラズマの物理―実験室で再現する宇宙の始まり―
書籍情報シリーズ名 | 基本法則から読み解く物理学最前線 【3】巻 |
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ISBN | 978-4-320-03523-2 |
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判型 | A5 |
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ページ数 | 196ページ |
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発行年月 | 2014年04月 |
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価格 | 2,200円(税込) |
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- クォーク・グルーオン・プラズマの物理 書影

宇宙初期に存在していた超高温物質QGPが最近実験的に作り出せるようになった。このQGPについて,実験の最新成果を含めて詳しく解説している。
本書は,QGPが人工的に作れるようになってからの日本語によるQGPの解説書としては,最初のものである。
内容は,多数の図を用いてわかりやすく,理工系の大学生以上向けに,やさしく解説している。特に,予備知識なしでも理解できるように,クォークとグルーオン,相対論的運動学,クォークとグルーオン間の力学である量子色力学について,最初の1/3を割いて解説している。また,QGP生成の手段である,高エネルギー原子核衝突実験と,その測定量について詳しく説明し,衝突型加速器RHICでのQGP発見についても,特に,発見上重要な実験データを原著論文から多数紹介しながら,詳しく解説している。
著者は,RHICでのQGP研究の2大実験の一つであるPHENIX実験の副実験代表者であり,RHICでの研究により,2011年仁科記念賞を受賞している。