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生命工学―分子から環境まで― 

書籍情報
ISBN978-4-320-05568-1
判型A5 
ページ数280ページ
発行年月2000年12月
本体価格3,700円
生命工学 書影
生命工学

《本書の目的》
生命工学とは生物が持っている機能を利用する技術のことである。しかし,生物といっても多種多様であるし,その機能も千差万別なので,一口に生命工学といってもどの技術のことをさすのかは定かではない。実際生命工学はいくつかの技術の集合したものなので,その応用範囲は,医学,農学,工学,薬学,理学,考古学など多岐にわたる。よく知られている生命工学の応用例としては,遺伝子治療,遺伝子診断,クローン動物作製,組換え植物作製,DNA鑑定,細胞融合,体外受精,微生物発酵などがあげられる。工学からの生命へのアプローチとその利用は現時点では必ずしも体系的に捉えることは簡単ではない。それは,生命科学がまだ発展途上にあり,工学としても挑戦すべき多くの未知の分野が残されていることを意味している。本書では生命工学に関連する様々な研究の中で工学部(工学研究科)で行われているものに焦点を絞り分かりやすく解説することを試みた。
《本書の構成》
第1章の遺伝子工学概論では,DNA二重らせん構造から,DNA組換え技術とその利用,遺伝情報の流れについて解説する。第2章のタンパク質工学概論ではタンパク質の構造や機能などタンパク質の基礎知識について解説する。
さらにタンパク質工学の基本技術についても解説する。第3章の酵素工学では,酵素の利用技術を概説するとともに,タンパク質工学的手法を用いた酵素機能の改変の現状について解説する。第4章の抗体工学では,抗体の構造と機能,作製・利用技術と人工的作製技術を解説する。第5章の進化工学では,生命の進化に学び,あるいは人為的な進化による,新しい生命高分子の作製法について解説する。第6章の微生物工学では,まず微生物界の多様性と分類について触れた後,その優れた環境適応能力と物質代謝について解説する.また,古典的な微生物利用の例としてアルコール醗酵について述べるとともに,微生物育種の方法についても簡単に紹介する。第7章の代謝工学では,微生物の代謝反応の定量的な取り扱いとその培養工学への応用について解説する。第8章の生体材料工学では生体材料,機能性膜,バイオエレクトロニクスについて解説する.第9章の医用工学では医学・医療の問題に適用される工学や技術をさす学問と研究領域について解説する。第10章の環境工学では地球環境の浄化技術に焦点をあてて解説する。
共同著者:春木 満(大阪大・工)/津本浩平(東北大・工)/田口精一(理化学研究所)/森川正章(大阪大・工)/清水 浩(大阪大・工)/末永智一(東北大・工)/ 佐藤正明(東北大・工)/宮原高志(静岡大・工)/西野徳三(東北大・工)

目次

序章
0.1 本書の目的
0.2 生物の分類
0.3 細胞
0.4 生命高分子
0.5 本書の構成

第1章 遺伝子工学概論 
はじめに
1.1 核酸構成成分
1.2 高分子としての核酸
1.3 DNAの二重らせん
1.4 核酸の化学的性質
1.5 DNA断片の調製
1.6 DNAの断片化と組換えDNA分子の作製
1.7 遺伝子のクローニング
1.8 遺伝子の試験管内クローニング―PCR法
1.9 DNAの塩基配列を決定する
1.10 遺伝子を人工的に改変する
1.11 遺伝子からタンパク質へ
1.12 遺伝子工学の利用

第2章 タンパク質工学概論
はじめに
2.1 アミノ酸
2.2 1次構造
2.3 2次構造
2.4 超2次構造(モチーフ)
2.5 3次構造とドメイン
2.6 4次構造
2.7 タンパク質の構造を安定化する因子
2.8 構造形成(フォールディング)
2.9 フォールディングを助けるタンパク質
2.10 タンパク質の機能
2.11 タンパク質の分子進化
2.12 タンパク質工学の基本技術

第3章 酵素工学
はじめに
3.1 固定化酵素
3.2 酵素の工業的利用
3.3 酵素の改変
おわりに

第4章 抗体工学
はじめに
4.1 抗体の構造―高い特異性と親和性を作り出す仕組み
4.2 抗体分子の調製
4.3 抗体の高い抗原特異性を利用した分子構築の試み
4.4 遺伝子工学の発展に伴う新しい抗体調製法の確立
おわりに

第5章 進化工学
はじめに
5.1 なぜ進化工学なのか?
5.2 進化工学の事始め
5.3 生きた細胞を巧みに利用した進化工学(細胞型進化工学)
5.4 遺伝子工学を組み入れた細胞型進化工学
5.5 進化工学はアイデアの宝庫―ユニークな発想に基づく実例
5.6 進化工学実験の成果をどう解釈するか?―ランダムから学ぶ理論
おわりに

第6章 微生物工学
はじめに
6.1 微生物とは
6.2 微生物の扱い方
6.3 微生物の利用
6.4 微生物の育種法
おわりに
【ご参考まで】

第7章 代謝工学
はじめに
7.1 代謝反応モデルの構築と最適化への利用
7.2 培養操作のための代謝反応速度分布の利用
7.3 メタボリックコントロールアナリシス(MCA)と培養データの利用
おわりに

第8章 生体材料工学
はじめに
8.1 バイオエレクトロニクスと生体材料
8.2 機能性膜と生体材料
8.3 生体機能の代替と生体材料
おわりに

第9章 医用工学
はじめに
9.1 生体の電気的特性
9.2 生体の機械的特性
9.3 人工臓器
9.4 医用計測・診断装置
おわりに

第10章 環境工学
はじめに
10.1 活性汚泥法
10.2 嫌気性処理法
10.3 生物学的硝化脱窒法
10.4 バイオレメディエーション
おわりに