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葉の寿命の生態学―個葉から生態系へ― 

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書籍情報
シリーズ名生態学シリーズ 
ISBN978-4-320-05640-4
判型A5 
ページ数228ページ
発行年月2005年03月
本体価格3,500円
葉の寿命の生態学 書影
葉の寿命の生態学

この本は植物の葉の寿命についてとりまとめたものである.葉の寿命とは,1枚の葉が開いてから落ちるまでの時間をいう。温帯では,春先あたたかくなるとともに草の芽が伸び出し木の葉が開く。秋になると葉の色が赤や黄色に変わりやがて落葉する。なかには秋に落葉せず冬にも葉をつけている植物もある。そのような常緑の植物であっても,いちど開いた葉はいつの日か落ちてしまう。葉の寿命には長いものも短いものもありそうだ。葉寿命の長さはどの程度なのか,なぜ長いもの短いものがあるのか?
本書では、著者の長年の観察記録および理論的研究を集大成し,新しい仮説を多く提示した。

目次

第1章 はじめに
1.1 葉寿命の意義
1.2 葉寿命の起源
1.3 葉の老化
1.4 生活史戦略と葉寿命

第2章 葉寿命の求め方
2.1 葉の寿命
2.2 機能的葉寿命
2.3 葉のモニタリング
2.4 年枝ごとの葉数による推定
2.5 リタートラップによる落葉量推定
2.6 葉数の半減期
2.7 葉の生命表
2.8 長期追跡にともなう問題

第3章 葉寿命の様々
3.1 樹木の葉寿命
3.2 草本の葉寿命
3.3 水草の葉寿命
3.4 シダ植物の葉寿命
3.5 海藻類の葉寿命

第4章 葉の特性と葉寿命
4.1 光合成速度と葉寿命
4.2 一日の光合成速度
4.3 葉の生涯の稼ぎ
4.4 光合成特性と葉寿命
4.5 光合成速度の時間変化
A. 加齢と被陰
B. 遅延緑化
C. 光合成速度の低下
4.6 開葉様式と葉寿命
4.7 個体の成長速度と葉寿命
4.8 葉の形態と葉寿命
4.9 シュート上の葉の位置と葉寿命
4.10 出現時期による変異
4.11 個体の発達と葉寿命
4.12 アーキテクチュアと葉寿命
4.13 系統分類上の位置と葉寿命
4.14 根の寿命と葉の寿命
4.15 葉作成コスト

第5章 環境条件と葉寿命
5.1 明るさと葉寿命
5.2 乾燥と葉寿命
5.3 栄養塩類と葉寿命
A. 栄養塩類の再吸収
B. 滞留時間
C. 窒素利用効率
D. 紅葉
E. 長寿命と栄養塩類
F. 窒素の最適配分

第6章 葉の被食
6.1 被食強度
6.2 葉齢と被食
6.3 葉の防御
6.4 被害葉の早期脱落
6.5 開葉タイミングと防御

第7章 常緑性と落葉性
7.1 常緑性・落葉性の定義
7.2 不適期間と落葉性
7.3 開葉時期と常緑・落葉性
7.4 常緑性・落葉性の分布パターン
7.5 地質時代を通じての葉寿命の変化

第8章 葉寿命の地理的変化
8.1 緯度による変化
8.2 標高による変化
8.3 好適期間の長さ

第9章 葉寿命の理論
9.1 葉の炭素経済
9.2 コストと利得の比率
9.3 乾燥傾度と常緑性
9.4 個体光合成最大化モデル
9.5 シュート単位のモデル
9.6 葉の時間価値
9.7 群落光合成モデルと葉寿命
9.8 葉寿命のスケーリング
9.9 常緑性・落葉性に関する理論
9.10 好適期間の長さの影響

第10章 生態系・バイオームと葉寿命
10.1 全球的収斂現象
10.2 葉寿命と落葉の寿命(分解)
10.3 水系での消失・分解
10.4 生態系レベルでの葉の回転速度
10.5 生態系の総生産
10.6 生態系間の葉寿命の比較

結論
あとがき
用語解説
文献
索引