よくわかる生物電子顕微鏡技術―プロトコル・ノウハウ・原理― 

書籍情報
ISBN978-4-320-05671-8
判型B5変型 
ページ数208ページ
発行年月2008年07月
本体価格8,800円
よくわかる生物電子顕微鏡技術 書影
よくわかる生物電子顕微鏡技術

 電子顕微鏡は高分解能で結像し,細胞の微細構造を一覧できる唯一の道具であるため,光学顕微鏡観察やX線回折により得られた結果の狭間を補完し,構造と機能を結びつけることが期待されている。生細胞イメージングにおいて急速な発展があったが,電子顕微鏡技術においてもトモグラフィーやクライオ技術を中心に新たな進展があった。また,試料作製法も,改良と融合により革新的に進化した。
 このようなバイオイメージング技術の変革期に臨み,本書では,新旧の電子顕微鏡技術を整理し,本当に必要とされる基礎的な方法と今後の研究に必須な新しい方法をわかりやすく解説した。各種手法は詳細な図解により,まったくの初心者でも失敗がないように配慮され,また長期にわたり実験を重ねて得られるノウハウも盛り込まれており,電子顕微鏡技術が短期間でマスターできる,役立つ1冊である。

目次

第1章 超薄切片法
1.1 固定の意味
1.2 化学固定法
1.3 脱水
1.4 溶剤置換
1.5 包埋と重合
1.6 トリミングと薄切
1.7 超薄切片の作製と採取
1.8 染色
1.9 培養細胞の超薄切片法

第2章 免疫細胞化学
2.1 包埋後標識免疫細胞化学の固定と包埋
2.2 免疫標識プロセス
2.3 樹脂包埋試料の光学顕微鏡用免疫標識

第3章 急速凍結法
3.1 冷却金属圧着凍結
3.2 加圧凍結
3.3 冷媒への浸漬凍結

第4章 凍結置換法
4.1 一般的な凍結置換法
4.2 培養細胞の凍結置換法
4.3 免疫標識のための凍結置換法

第5章 フリーズレプリカ法(凍結割断レプリカ法)
5.1 フリーズフラクチャーレプリカ法
5.2 フリーズエッチングレプリカ法
5.3 免疫フリーズフラクチャーレプリカ法

第6章 細胞膜剥離法
6.1 超音波による細胞膜剥離
6.2 接着による細胞膜剥離

第7章 新世代フリーズエッチング法
7.1 細胞膜剥離フリーズエッチングレプリカ法
7.2 免疫フリーズエッチングレプリカ法

第8章 凍結乾燥法

第9章 単離した分子を見る
9.1 ネガティブ染色
9.2 低角度回転蒸着法
9.3 マイカフレーク法

第10章 クライオ電子顕微鏡法
10.1 精製タンパク質の氷包埋法
10.2 細胞の氷包埋

第11章 電子分光結像法,EELS

第12章 デジタル写真処理
12.1 画像のデジタル化
12.2 ステレオアナグリフの作成法

第13章 電子顕微鏡トモグラフィー:トモグラフィーによる立体再構築
13.1 タンパク質分子レベル
13.2 細胞レベル

第14章 電子顕微鏡観察のための細胞培養

第15章 電子顕微鏡の原理
15.1 電子顕微鏡と光学顕微鏡:像形成における類似と相違
15.2 照明(照射)系について
15.3 結像の原理と分解能

NOTE1 その他の緩衝液について
   2 リンゲル液とPBSの作り方
   3 ガラスナイフ用ボートの作り方
   4 フォルムバール支持膜の張り方
   5 スライドガラスのシラン処理
   6 従来のフリーズフラクチャー用の固定試料の凍結
   7 培地について

Topics1 麻酔のかけ方
   2 ガラスナイフとダイヤモンドナイフ
   3 グリッド(メッシュ)
   4 免疫細胞化学(免疫標識)にオスミウム酸やエポキシ系樹脂は本当に使用できないのか?
   5 凍結速度
   6 用語の表記について
   7 分子蒸留乾燥装置(凍結乾燥装置)について
   8 コンタミ
   9 画像記録と有効倍率

生物電子顕微鏡技術によく用いられる溶液(まとめ)
電子顕微鏡関係装置・試薬等のメーカー
索引