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せめぎ合う遺伝子―利己的な遺伝子の生物学― 

書籍情報
ISBN978-4-320-05699-2
判型A5 
ページ数672ページ
発行年月2010年04月
本体価格4,500円
せめぎ合う遺伝子 書影
せめぎ合う遺伝子

本書は利己的な遺伝子についての書である。のみならず,酵母からヒトに至る種を広範にカバーする点において,はじめての書でもある。利己的な遺伝子というのは,大型生物の犠牲において自らの複製を推進するために狭量に振る舞う一連のDNAで,自然界に絶えず出現する。このような利己的遺伝子は生物にはつきもので,夥しい対抗適応をはじめとする広範な影響を及ぼしている。本書は,この利己的な遺伝子にかかわるすべての問題,分子生物学や遺伝学から行動や進化に至る話題を広く詳しく紹介する。

目次

1章 利己的な遺伝因子
1.1 遺伝的協調と遺伝的コンフリクト
1.2 "ドライブ"を達成するための3つの方法
1.3 固体内における血縁コンフリクト
1.4 分布拡大の速度
1.5 ホスト集団に対する影響
1.6 利己的な遺伝因子の研究
1.7 本書の意図

2章 常染色体キラー
2.1 tハプロタイプ
2.2 他の配偶子キラー
2.3 母性効果キラー因子
2.4 植物の配偶体因子

3章 利己的な性染色体
3.1 双翅目における性染色体ドライブ
3.2 げっ歯類の雌性化X(およびY)染色体
3.3 他のコンフリクト:性比と配偶者選択

4章 ゲノムインプリンティング
4.1 哺乳類におけるインプリンティングと親の投資
4.2 インプリンティング装置の進化
4.3 その他の形質:両親の庇護を受ける時期以降の社会的相互作用
4.4 インプリンティングと性染色体
4.5 他の分類群におけるゲノムインプリンティング

5章 利己的なミトコンドリアDNA
5.1 ミトコンドリアのゲノミクス:入門編
5.2 個体内におけるミトコンドリアの自然選択
5.3 細胞質雄性不妊(不稔)
5.4 ミトコンドリアと核のコンフリクトのその他の痕跡

6章 遺伝子変換とホーミング
6.1 バイアスのかかった遺伝子変換
6.2 ホーミングとレトロホーミング
6.3 集団遺伝子工学に用いられる人工HEG

7章 転移因子
7.1 分子構造と転移のメカニズム
7.2 集団生物学と自然選択
7.3 転移因子とホストの進化
7.4 起源

8章 フィーメールドライブ
8.1 メスの減数分裂と利己的なセントロメア
8.2 フィーメールドライブと核型の進化
8.3 生殖系列へ復帰する極体

9章 B染色体
9.1 ドライブ
9.2 表現型に対する効果
9.3 中立的なB染色体と利益をもたらすB染色体
9.4 構造と内容
9.5 B染色体の起源
9.6 B染色体の存在にかかわる常染色体の要因
9.7 B染色体と性比

10章 ゲノム排除
10.1 オスにおける父方ゲノム排除(パラハプロディプロイド性)
10.2 キノコバエ(sciarid)の染色体システム
10.3 雑種発生,すなわちヘミクローン繁殖
10.4 雄性発生,すなわち母方ゲノム排除

11章 利己的な細胞系統
11.1 モザイク
11.2 キメラ

12章 まとめと今後の方向性
12.1 利己的な遺伝因子の論理
12.2 分子遺伝学
12.3 利己的な遺伝子と性
12.4 種内における利己的遺伝子の運命
12.5 種間移動
12.6 種間分布
12.7 ホストの進化における役割
12.8 利己的遺伝因子の知られざる世界