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レベニューマネジメント―収益管理の基礎からダイナミックプライシングまで― 

書籍情報
ISBN978-4-320-09650-9
判型A5 
ページ数374ページ
発売日2020年11月18日
本体価格4,500円
レベニューマネジメント 書影
レベニューマネジメント

新刊

本書は,サービス業および製造業にまたがる多くの産業において適用可能なレベニューマネジメント(収益管理,Revenue Management)のための理論と応用事例を網羅的に取り扱う初の邦書である。時々刻々に変化する需給関係と他社の価格情報に応じて価格を変動する近年注目のダイナミックプライシングについても詳しく取り上げる。

レベニューマネジメントの精神とも呼ぶべき基本的な考え方は,「適正な商品・サービスを,適正な価格・タイミングで,適正な消費者(客)に,適正な量を販売・生産する」ことである。このような販売方法と価格付けを可能とする商品・サービスは陳腐化商品としての共通の特性を備えている。航空機の座席やホテルの空室および電力などのように,供給量が短期的には限定された陳腐化商品はある時点以降は商品価値がなくなるという特性を持つ。

本書では,そのような商品・サービスの特性を産業ごとに具体的に述べ,レベニューマネジメントの基礎からダイナミックプライシングの最近の研究成果まで,応用事例やその問題点,実施に際しての注意点も踏まえて解説する。また,全く新しい応用事例として,欧米の類書でもほとんど取り上げていない感染症大流行時の感染症の数理モデルをレベニューマネジメントのモデルとして考察した(第8章)。そこでは社会距離を保つ政策を人と人との接触率の視点から分析し,さらに医療資源の配分問題をレベニューマネジメントの観点から論究している。第9章では,大規模な災害後の復興モデルおよびM&Aに関する評価を将来収益の交換という観点から論じている。

目次

第1章 入門:レベニューマネジメントとは何か
1.1 レベニューマネジメントの歴史的背景
1.2 イールドマネジメント,レベニューマネジメントからダイナミックプライシングへ
1.3 収益管理の商品特性と市場
1.4 収益管理と価格付け

第2章 収益管理のための経済学
2.1 効率性とインセンティブ
2.2 費用と需要の予測
2.3 価格弾力性と市場の分割
2.4 正味現在価値と将来収益の評価
2.5 リアルオプションによる評価

第3章 市場の差別化による収益管理
3.1 価格差別化が可能な商品
3.2 消費者と市場のモデル
3.3 密封された市場での価格政策
3.4 ネスト化された市場

第4章 航空産業の収益管理
4.1 規制緩和と航空会社の経営戦略
4.2 リトルウッド(Littlewood)の座席配分モデル
4.3 需要が独立でない座席配分モデル
4.4 販売喪失の下での漏れ率とアップグレード
4.5 オーバーブッキング
4.6 密封された航空市場での価格構成の決定
4.7 連続時間のもとでの座席配分モデル
4.8 離散時間のもとでの座席配分モデル
4.9 航空と鉄道の連携
4.10 ハブ=スポークシステム

第5章 ダイナミックプライシング
5.1 ダイナミックプライシングの考え方
5.2 モデルの分類
5.3 1製品モデルと需要関数
5.4 1製品の確定的モデル
5.5 1製品の確率的モデル
5.6 一定価格戦略との比較
5.7 最適価格の平均的な変動傾向
5.8 在庫量が連続である場合のモデル
5.9 社会的余剰最大化モデル
5.10 競合市場モデル
5.11 複数製品の確率的モデル
5.12 複数資源(ネットワーク)のモデル
5.13 需要の学習を考慮したモデル
5.14 ダイナミックプライシングの利点と問題点

第6章 ダイナミックプライシングの適用事例
6.1 航空業界のダイナミックプライシング
6.2 高速鉄道と航空機の競争
6.3 生鮮商品の値引き戦略
6.4 ホテルのダイナミックプライシング
6.5 需要の平準化とサプライチェーン

第7章 費用便益分析と投資プロジェクトの評価
7.1 費用便益分析とは何か
7.2 費用便益分析の理論と実際
7.3 費用便益分析の発展
7.4 社会的費用便益分析のための道具
7.5 費用便益分析の理論的枠組み
7.6 社会的費用便益分析の問題点と課題

第8章 感染症と収益管理
8.1 感染症の数理モデル
8.2 死亡率を考慮したSIRモデル
8.3 無限期間の下での回復率を制御する確率的SISモデル
8.4 有限期間での非線形SISモデル
8.5 ロックダウンまたは非常事態の宣言のタイミング
8.6 感染症の流行を制御する上での課題

第9章 収益管理の深化
9.1 IT技術の深化に伴う収益管理
9.2 安全対策を考慮した収益管理モデル
9.3 収益管理としての復旧モデル
9.4 合併・買収の評価モデル

付録A
A.1 最適化手法
A.2 線形計画法と双対定理
A.3 確率と確率過程および確率微分方程式
A.4 動的計画法とマルコフ決定過程

付録B
B.1 第3章の証明
B.2 第5章の証明
B.3 第6章の証明

参考文献
索引