古典的難問に学ぶ微分積分

書籍情報
ISBN978-4-320-11041-0
判型A5 
ページ数264ページ
発行年月2013年07月
本体価格2,900円
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古典的難問に学ぶ微分積分

問題の解法を通じて,おのずと理論の理解を深めていくことのできる微積分の演習書。一般に数学の演習書の役割はテキストを補完することにあり,テキストの理解の度合いを確認するために使われるのが通常の姿である。テキストが主,演習書は従。テキストに従属し,基本的でやさしい問題が並んでいる。これに対し,本書は主体性をもった演習書であることをめざした。演習を通じて数学的経験を積み重ね,テキストに出ているいろいろな定理の成り立ちを理解するという行き方である。定理の諸条件を確認し,定理を適用して問題を解く練習をするのではなく,どうしてこのような定理が作られなければならなかったのかという根本的な理由を探索し,ライプニッツ,ベルヌーイ兄弟(ヤコブとヨハン),オイラー,ラプラス,コーシーなど,微積分を創った人々による理論形成の道筋を追体験してほしいという願いを込めて本書を編纂した。このねらいの実現をめざし,過去の大数学者たちが直面した微積分の諸問題を選定した。ひとつひとつの問題の解法に歴史が宿り,難問ばかりが並んだが,思わず解きたいという気持ちに誘われて,しかも「解く喜び」の伴う問題が揃っている。問題にはすべて詳細な解説の伴う解答がついている。読者は著者とともに問題の歴史的意味を味わうことができるであろう。

目次

序 章 デカルトの葉
0.1 デカルトの葉とは
0.2 デカルトの葉の面積
0.3 演 習
  問題0.1 デカルトの葉を切る放物線
  問題0.2 デカルトの葉と漸近線の間の面積

第1章 微分計算
1.1 数列の収束
1.2 関数のグラフ,曲線の追跡
1.3 関数の微分可能性
1.4 2変数関数の微分可能性(1) 偏微分係数と偏導関数
1.5 2変数関数の微分可能性(2) 全微分
1.6 曲線の追跡
1.7 関数の極値問題(1) 1変数関数の場合
1.8 関数の極値問題(2) 2変数関数の場合
1.9 包絡線
1.10 合成関数の微分法
1.11 演 習
  問題1.1 極限値を求める
  問題1.2 極限の存在確認
  問題1.3 関数の極限値
  問題1.4 円に内接する正多角形
  問題1.5 オイラーの定数
  問題1.6 積分不等式
  問題1.7 冪級数の収束
  問題1.8 関数のグラフ
  問題1.9 2変数関数の極限値
  問題1.10 不等式を証明し,関数のグラフを描く
  問題1.11 点の軌跡
  問題1.12 動点の軌跡
  問題1.13 アステロイドの接線
  問題1.14 関数の増減の観察
  問題1.15 高次微分係数の算出
  問題1.16 2曲線の交叉角
  問題1.17 直交する2本の2次曲線
  問題1.18 微分計算
  問題1.19 不等式
  問題1.20 船の追跡
  問題1.21 陰関数の満たす微分方程式
  問題1.22 放物線に沿って運動する点
  問題1.23 樋の面積の最大値
  問題1.24 偏微分
  問題1.25 不等式
  問題1.26 2変数関数の極値問題
  問題1.27 円に内接する面積最大の三角形
  問題1.28 三角形の内接円
  問題1.29 屈折光線

第2章 積分計算
2.1 いろいろな積分計算
2.2 二重積分
2.3 ケイリーの例
2.4 演 習
  問題2.1 定積分の計算:変数変換による計算と複素対数を利用する計算
  問題2.2 定積分の計算:変数変換による計算とパラメータに関する微分計算を経由する方法の比較
  問題2.3 定積分の計算:部分積分と変数変換の組み合わせ
  問題2.4 定積分の計算:変数変換
  問題2.5 定積分の計算:部分積分と変数変換の組み合わせ
  問題2.6 積分と極限
  問題2.7 定積分と極限
  問題2.8 定積分の計算:変数変換
  問題2.9 定積分の計算:変数変換
  問題2.10 定積分の計算
  問題2.11 広義積分の計算
  問題2.12 定積分の計算
  問題2.13 広義積分の収束
  問題2.14 広義積分
  問題2.15 二重積分の計算
  問題2.16 二重積分の計算
  問題2.17 円により掃過される領域
  問題2.18 サイクロイドの半径が掃過する領域の面積
  問題2.19 動く正方形の一辺が掃過する領域
  問題2.20 二つの楕円の共通部分の面積
  問題2.21 アステロイドの接線
  問題2.22 包絡線
  問題2.23 回転する円周上の動点
  問題2.24 放物線の法線上の点の軌跡
  問題2.25 垂足曲線
  問題2.26 カーディオイドを分ける放物線
  問題2.27 曲面の表面積
  問題2.28 カーディオイドの回転体の表面積
  問題2.29 放物線の弧の回転体の体積
  問題2.30 漸近線のまわりの回転体の体積
  問題2.31 縮閉線の弧長

第3章 微分方程式
3.1 微分方程式の解法
3.2 演 習
  問題3.1 反射光線
  問題3.2 微分方程式
  問題3.3 微分方程式
  問題3.4 曲線の探索
  問題3.5 微分方程式
  問題3.6 動点の軌跡
  問題3.7 曲線の決定
  問題3.8 動く質点を追いかける質点
  問題3.9 川を渡る小舟の軌跡
  問題3.10 川を横切る小舟
  問題3.11 飛行機の飛翔時間

あとがき

参考文献

索  引