グレブナー教室―計算代数統計への招待― 

書籍情報
ISBN978-4-320-11113-4
判型A5 
ページ数218ページ
発行年月2015年07月
本体価格3,000円
グレブナー教室 書影
グレブナー教室

 グレブナー基底は連立代数方程式の解法,代数統計など,数学の様々な場面にて応用されている概念となっている。しかしながら,イデアルの概念などを必要とするため,敷居を感じる学習者も多い。本書は,その敷居を取り除く入門的解説書である。

 まず初めに,グレブナー基底に関する諸概念の学び方,どのような話題があるかを,座談会形式で提供する。次に,機械学習などでも使われ始めている代数統計の初歩となる統計学の概念をやさしく解説する。さらに,早くグレブナー基底の入り口に立てるよう,『グレブナー道場』の第1章を読めることを視野に,代数の初歩的概念などをやさしく解説する。最後に,グレブナー基底に関する最新のトピックスを取り入れる。本書で学び方を身につけ,基礎概念を習得し,最新の研究に触れることによりモチベーションを持つことができる。

 グレブナー基底を学んでみたい読者,『グレブナー道場』が難しすぎた読者などには格好の書となる。また,『グレブナー道場』を理解できた読者にとっても,座談会や最新のトピックスは有益なものとなろう。

目次

第1章 グレブナー道場への道
1.1 第1章
1.2 第2章
1.3 第3章
1.4 第4章
1.5 第5章
1.6 第6章
1.7 第7章

第2章 統計学の最短道案内
2.1 統計モデル
2.2 標本からの最尤推定
2.3 指数型分布族とトーリックモデル
2.4 十分統計量
2.5 トーリックモデル,配置行列,超幾何分布
2.6 分割表と分割表のモデル
2.7 統計的検定とp
2.8 マルコフ連鎖モンテカルロ法
2.9 ホロノミックな確率分布
2.10 その他の話題
2.11 練習問題

第3章 道場への切符
3.1 単項式
3.2 Dicksonの補題
3.3 多項式環のイデアル
3.4 単項式順序とグレブナー基底
3.5 Hilbert基底定理
3.6 割り算アルゴリズム
3.7 被約グレブナー基底
3.8 Buchberger判定法
3.9 Buchbergerアルゴリズム
3.10 グレブナー基底ユーザー検定試験

第4章 研究の最前線1―因子分析型グラフィカルモデルの識別可能性
4.1 問題の定式化
4.2 スターグラフモデルとその識別可能性
4.3 φGのヤコビ行列を用いた方法
4.4 スターグラフモデルのテトラッド
4.5 テトラッドを用いた識別可能性条件
4.6 おわりに

第5章 研究の最前線2―非常に豊富な凸多面体とグレブナー基底
5.1 非常に豊富な凸多面体
5.2 配置にまつわる諸性質の階層構造と非常に豊富性
5.3 非正規かつ非常に豊富な整凸多面体
5.4 非常に豊富な整凸多面体にまつわる最近の研究

第6章 研究の最前線3―ホロノミック勾配法と統計学
6.1 円周上の確率分布
6.2 最尤法
6.3 微分方程式の導出
6.4 ホロノミック勾配法(独立変数が1次元の場合)
6.5 スコアマッチング法
6.6 標準誤差の比較