複素関数論講義

書籍情報
ISBN978-4-320-11141-7
判型A5 
ページ数290ページ
発行年月2016年08月
本体価格2,800円
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複素関数論講義

複素関数論の理論の学習とともにもっと具体例における計算も楽しみたい、あるいは複素関数論を使う立場にあるが理論もしっかり学習したいという要望にこたえられるように本書は書かれています。複素関数論の基礎的な部分を一通りカバーする教科書としての体裁をとりつつも、種々の例や応用が盛り込まれ、演習問題にも詳しい解答が与えられていて、興味を持って理論と計算の双方を学習できるように工夫されています。複素数列や級数・2重級数、位相に関する基本的事項にもそれぞれ一つの章が設けられ、読者の便宜がはかられています。学部1年生の微分積分学を予備知識としていますが、積分と級数の順序交換等の解析的操作や論証については、ていねいに述べられています。複素関数論をすでに学習している人も楽しむことができ、また大学院進学に向けた復習と準備のための自習用としても本書は好適なテキストです。

目次

第1章 序
1.1 複素数
1.2 複素数平面
1.3 極形式
1.4 複素数平面の幾何
1.5 向き付けられた角度

第2章 複素数の数列と無限級数
2.1 複素数列
2.2 複素数の無限級数
2.3 2重級数

第3章 複素数平面の位相
3.1 複素数平面の点集合
3.2 コンパクト集合
3.3 連続関数
3.4 連結集合
3.5 集合間の距離

第4章 ベキ級数
4.1 収束半径
4.2 ベキ級数の微積分
4.3 ベキ級数の解析性
4.4 ベキ級数の演算

第5章 解析的関数の例
5.1 指数関数と三角関数
5.2 双曲線関数
5.3 その他の三角関数と双曲線関数
5.4 対数関数
5.5 累乗関数
5.6 Bernoulli数の行列式表示とtan z のベキ級数表示
5.7 微分方程式のベキ級数解

第6章 正則関数
6.1 Cauchy-Riemannの関係式
6.2 調和関数

第7章 Cauchyの積分定理(その1)
7.1 複素数平面上の曲線
7.2 複素線積分
7.3 星形領域におけるCauchyの積分定理
7.4 一様収束と積分

第8章 正則関数の性質
8.1 Cauchyの積分公式(その1)
8.2 正則関数のベキ級数展開
8.3 一致の定理
8.4 Liouvilleの定理とその周辺
8.5 最大絶対値の原理とMoreraの定理

第9章 Cauchyの積分定理(その2)
9.1 回転数
9.2 Cauchyの積分公式(その2)
9.3 単連結領域におけるCauchyの積分定理

第10章 孤立特異点
10.1 定義と分類
10.2 留数定理
10.3 実積分の計算
10.4 級数の和への留数定理の応用

第11章 有理型関数
11.1 無限遠点の導入
11.2 孤立特異点としての無限遠点
11.3 有理関数
11.4 1次分数変換(その1)
11.5 偏角の原理とその帰結
11.6 有理型関数の無限分数展開

第12章 等角写像
12.1 正則関数と等角写像
12.2 1次分数変換(その2)
12.3 等角写像としての初等関数
12.4 Joukowski変換と三角関数
12.5 単位円の内部全体への等角写像

第13章 初等Riemann面
13.1 z 1/2のRiemann面
13.2 z 1/mのRiemann面
13.3 log z のRiemann面
13.4 代数的分岐点の例
13.5 逆三角関数のRiemann面

第14章 整関数の無限積分解
14.1 無限積の収束
14.2 sin πz の無限積分解
14.3 ガンマ関数の逆数の無限積分解

問題の解答・解説

参考文献

索  引