エシェロン解析―階層化して視る時空間データ― 

書籍情報
シリーズ名統計学One Point 【19】巻
ISBN978-4-320-11270-4
判型A5 
ページ数140ページ
発売日2021年08月16日
価格2,420円(税込)
エシェロン解析 書影
エシェロン解析

新刊

 エシェロン解析(Echelon analysis)とは,位置情報を持つ観測データの相対的に高い値と低い値を持つ領域に基づき,同じトポロジー構造を持つ領域全体の表面上の値を集約し,領域を階層的に表現する手法である。エシェロン解析の最大の長所は,次元を問わず隣接情報が与えられた空間データに対して,その構造が客観的に階層化できることだ。データの分布や構造を調べるために,ヒストグラム,箱ひげ図,幹葉図,散布図,散布図行列を使用するのと同様に視覚的に記述することができる。
 さらに,本書で紹介したエシェロン構造を用いた圏,有意に高い値を示す地域(ホットスポット)の検出をはじめ,多次元時空間データへの拡張,多変量時空間データへの拡張など,より高度な時空間データ解析への展開が数多くあるということである。
 本書では,エシェロン解析の基礎となる考え方やアルゴリズム,さらに,エシェロンの構造を利用した応用例として,圏による地域の分類,リモートセンシングデータの分析,ホットスポットの検出,そして,エシェロン解析のためのソフトウェアを取り上げている。

目次

第1章 空間データ
1.1 空間データ解析
1.2 空間データの種類
 1.2.1 地球統計データ
 1.2.2 空間点パターンデータ
 1.2.3 格子データ
1.3 格子データの近傍

第2章 エシェロン解析による空間データの分類
2.1 一次元空間データの分類
 2.1.1 一次元格子データのエシェロン
2.2 エシェロンを求めるためのアルゴリズム
 2.2.1 エシェロンの近傍
 2.2.2 エシェロンを求める手順
2.3 二次元空間データの分類
 2.3.1 規則的格子データのエシェロン
 2.3.2 非規則的格子データのエシェロン

第3章 エシェロン解析による格子データの解析
3.1 圏による地域の分類
 3.1.1 一次元格子データのエシェロンクラスター表
 3.1.2 応用例:一次元空間データの圏
 3.1.3 二次元空間データのエシェロンクラスター表
 3.1.4 応用例:二次元空間データの圏
3.2 リモートセンシングデータの分析
 3.2.1 リモートセンシングデータ
 3.2.2 リモートセンシングメッシュデータに基づく緑被評価

第4章 エシェロン解析によるホットスポットの検出
4.1 空間集積性の検出
4.2 空間スキャン統計量
 4.2.1 空間スキャン統計量の導出
 4.2.2 ホットスポットの定義
4.3 エシェロンスキャン法
 4.3.1 エシェロンスキャン法の考え方について
 4.3.2 肺炎死亡データへの適用例
4.4 空間スキャン統計量に関するその他の情報
 4.4.1 空間スキャン統計量の展開
 4.4.2 スキャン手法について
 4.4.3 ソフトウェアについて

第5章 エシェロンスキャン法の応用
5.1 米国ノースカロライナ州のSIDSデータへの応用
 5.1.1 データの概要
 5.1.2 Circular scan法の適用
 5.1.3 エシェロンスキャン法の適用
5.2 放射線量モニタリングポストデータへの応用
 5.2.1 データの概要
 5.2.2 エシェロンスキャン法の適用

第6章 エシェロン解析のためのソフトウェア
6.1 Rパッケージechelon
 6.1.1 一次元空間データのエシェロン解析
 6.1.2 肺炎死亡データのホットスポット検出
 6.1.3 米国ノースカロライナ州のSIDSのホットスポット検出
6.2 ウェブアプリケーション「EcheScan」

付録A アルゴリズム
A.1 エシェロンを求めるアルゴリズム
A.2 エシェロンスキャン法のアルゴリズム

付録B RによるCircular scan法を用いたSIDSデータのホットスポット検出
B.1 パッケージSpatialEpiの利用
B.2 パッケージrsatscanの利用


参考文献
索  引