セルオートマトン

書籍情報
ISBN978-4-320-12295-6
判型A5 
ページ数272ページ
発行年月2011年12月
本体価格4,200円
セルオートマトン 書影
セルオートマトン

 同一構造を持つ比較的単純な計算素子や有限オートマトンを規則正しく配列し,一様に結線したアレイ構造から構成されるセルラーオートマトンはVLSI,SIMD 型並列計算機などのモデルとして研究が進められてきたが,近年では物理学,化学,生物学,医学,経済学などの分野でもその有用性が認識され,幅広く研究されている。一方計算機科学においても,複雑系,非線形現象,人工生命,システムバイオロジー,マルチ・エージェントシステム,ダイナミカルシステム,カオス理論などにも応用され、この分野の解析に必要不可欠なツールとして大きな役割を果たすものと期待されている。このように様々な広がりを持つ数多くの分野で,汎用性に富む計算モデルとして知られているセルオートマトンは,今後もますます重要な研究対象であるとともに,いまや自然科学の基盤分野としてその一翼を担うものと考えられる。
 本書は,著者がこれまで見聞してきたこと,研究してきたセルオートマトンの最も重要なテーマに焦点を絞って解説した,セルオートマトン世界への入門書である。

[原著:Joel L. Shiff: Cellular Automata: A Discrete View of the World, John Wiley & Sons, 2008.]

目次

第1章 予備知識
1.1 自己複製機械
1.2 すばらしきチューリング機械
1.3 レジスタ機械
1.4 論理ゲート
1.5 次元
1.6 情報とエントロピー
1.7 ランダム性

第2章 力学系

第3章 1次元セルオートマトン
3.1 セルオートマトン
3.2 遷移関数
3.3 総和的な規則
3.4 境界条件
3.5 初等セルオートマトン
3.6 加法セルオートマトン
3.7 可逆性
3.8 セルオートマトンの分類
3.9 計算万能性
3.10 密度分類問題
3.11 同期問題

第4章 2次元セルオートマトン
4.1 ライフゲーム
4.2 その他のセルオートマトン
4.3 複製
4.4 非同期遷移

第5章 アプリケーション
5.1 興奮性媒質
5.2 Schelling の分居モデル
5.3 囚人のジレンマ
5.4 生物モデルと人工生命
5.5 物理モデル

第6章 複雑性
6.1 物質に宿る精神
6.2 ランダム2 値ネットワーク
6.3 自律エージェント