メディアとICTの知的財産権

こちらの書籍は旧版です。最新版はメディアとICTの知的財産権 第2版となります。

書籍情報
シリーズ名未来へつなぐ デジタルシリーズ 【12】巻
ISBN978-4-320-12312-0
判型B5 
ページ数264ページ
発行年月2012年08月
本体価格2,800円
メディアとICTの知的財産権 書影
メディアとICTの知的財産権

近年のICTの発展はめざましく,日常生活でよく利用するようになった音楽や映像,電子書籍,ソフトウェアなどに代表されるデジタル商品・サービスにとって,知的財産はますます重要な位置づけを示すようになった。このための技術やアイディアといった情報は企業が存続していくために重要な「知的財産」である。
また今現在,世の中には,ICTに関する優れた専門書は数多く発刊されている。さらに,法学の世界でも知的財産権に関する専門書もまた数多く出版されている。しかしながら,知的財産権と関連法令についてICT全般の観点から解説した専門書はさほど多くない。
 そこで,本書はこのような背景を踏まえ,現代の急激に発展するICTを活用する社会,あるいは企業の中の利用者の立場で,知的財産権および関連する法令について主にICTとICTに関する機器・サービス並びにここで扱われる情報に着目して解説したものである。
 対象読者はこの「未来へつなぐデジタルシリーズ」の主要な読者層であると考えられる理系の大学・大学院生はもちろんのこと,知的財産権を学ぶ大学・大学院生やより広く文系の学生や知的財産にかかわる企業のビジネスマンも想定している。

目次

第1章 ICTと現代の知的財産権
1.1 ICTに取り囲まれた現代
1.2 企業における知的財産および知的財産権
1.3 日本における知的財産と知的財産権

第2章 メディアの歴史と知的財産権制度の変遷
2.1 はじめに
2.2 知的財産権制度の起源と展開
2.3 我が国における知的財産権法の展開

第3章 知的財産法制全体の概観
3.1 憲法的価値と知的財産権制度
3.2 デジタル・ネットワーク社会の知的財産
3.3 知的財産法の体系
3.4 知的財産制度と所管官庁
3.5 知的財産権の内容

第4章 産業構造の高度化を支える知的財産権
4.1 知的財産権と産業構造の高度化
4.2 特許法と特許権
4.3 実用新案法と実用新案権
4.4 意匠法と意匠権
4.5 半導体集積回路の回路配置に関する法律と回路配置利用権
4.6 種苗法と育成者権
4.7 不正競争防止法上の営業秘密

第5章 消費生活に浸透し消費行動を誘引する知的財産権
5.1 ‘ブランド’とは
5.2 商法と商号権
5.3 商標法と商標権
5.4 商品等主体混同行為の規制
5.5 著名表示冒用行為の規制
5.6 ネーミングライツ(命名権)
5.7 ドメインネームの規制
5.8 商品形態の模倣の規制

第6章 一部の職業的創作者からすべての人たちが創作公表する時代の知的財産権
6.1 著作権制度のアウトライン
6.2 権利者の視点から
6.3 利用者の視点から:著作権制限
6.4 データベースの著作権
6.5 ウェブページの著作権
6.6 技術的制限手段迂回装置提供行為の規律
6.7 著作隣接権
6.8 映画の著作物
6.9 パブリシティ権

第7章 ICTユーザから見た著作権―生活の中の著作権― 
7.1 私たちの生活と著作権―デジタル技術による変容
7.2 授業やサークル活動で著作物のコピーを使えるか?
7.3 論文・レポート作成における著作権問題?「引用」と「コピペ」の境界
7.4 図書館における著作権
7.5 「地デジ」や衛星放送と著作権
7.6 レンタルとリッピング
7.7 着うたを利用する
7.8 動画共有サイトを利用する
7.9 P2Pファイル共有ソフトウェアの利用

第8章 コンピュータソフトウェアと知的財産権
8.1 コンピュータソフトウェアに関連する知的財産権
8.2 ソフトウェアと特許
8.3 ソフトウェアと著作権

第9章 コンピュータソフトウェアビジネスと知的財産権
9.1 コンピュータソフトウェアビジネス
9.2 ソフトウェア販売ビジネスと知的財産権
9.3 ソフトウェア知的財産権ビジネス

第10章 コンテンツ流通ビジネスと著作権
10.1 はじめに―コンテンツ流通・動画共有ビジネスの隆盛
10.2 コンテンツ流通のビジネスと流通形態
10.3 コンテンツ流通における著作権およびライセンス

第11章 オープンソースソフトウェアとコモンズの思想
11.1 オープンソースソフトウェアの広がり
11.2 オープンソースソフトウェア(OSS)とは何か
11.3 フリーソフトウェア運動からOSSへ
11.4 OSSのライセンス
11.5 著作物の自由利用の意思表示
11.6 結語―コモンズの思想

第12章 DRMの技術と法
12.1 デジタル権利管理(DRM)とは何か
12.2 DRMの基礎技術
12.3 デジタル情報流通におけるDRM
12.4 DRMの解除・無効化を防ぐ法律

第13章 ICTにかかわる標準化と知的財産
13.1 規格と標準
13.2 標準化とは何か
13.3 標準化機関,組織
13.4 標準化プロセス
13.5 標準化と知的財産

第14章 ICT企業の知財・標準化戦略
14.1 パテントプール
14.2 企業の知的財産戦略

第15章 ICTの将来と知的財産権
15.1 ICTの将来
15.2 動揺する知的財産権制度の今後の展開
15.3 社会的に最適な著作権の保護水準はあるか
15.4 まとめ