ベクトル解析 ―道具と考え ていねいに― 

  • 上野 和之 
書籍情報
ISBN
978-4-320-01949-2
判型 B5
ページ数 200ページ
発行年月 2010年12月
本体価格 2,300円
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ベクトル解析

数学を道具として使う理科系の学生や技術者がこの教科書の対象です。とくに「伝熱学」「流体力学」「材料力学」「電磁気学」などで道具として使うことを想定しています。
 数学の世界ではどんな場合にでも適用できる一般論から入って,最後にシンプルな個別ケースや応用上重要な個別ケースを例示するのが好まれます。この教科書ではそのような方法はとらずに,なるべくシンプルなケースから入ります。そして,必要なら後で少し違うケースにも適用できるように拡張します。繰り返しの無駄がありますが,途中でくじける可能性が低くなることを期待しています。
 この教科書では,概略を筋道立てて理解することを重要視します。そのため,途中の式をとばさずに,なるべくていねいに書きました。いっぽうで,数学的に厳密には証明せずに,文献を引用するだけにとどめます。
 既存の教科書と矛盾しない範囲で自由な解釈をして説明されます。他のベクトル解析の教科書や,力学系の教科書の説明のしかたと違っている部分があるかもしれませんが,頭を柔らかくして読んでください。例えば,基本ベクトルが主役で成分は脇役という立場をとります。また,全微分が主役で偏微分係数が脇役という立場をとります。
 添字指標を使ったベクトルの表記(第5章),円筒座標系のベクトル解析(第6章),球座標系のベクトル解析(第7章),ベクトル解析を使った保存則の定式化(第14章)など,従来の入門書ではあまり詳しく説明されていない事柄にもかなりのページを使いました。道具としてベクトル解析を使う際に,しばしば必要となります。

目次

第1章 ベクトルの積

第2章 場の関数とその微分

第3章 デカルト座標系のベクトル解析1――ナブラと場の導関数

第4章 デカルト座標系のベクトル解析2――全微分と勾配の関係

第5章 デカルト座標系のベクトル解析3――添え字指標を使ったベクトルとテンソルの表記

第6章 円筒座標系のベクトル解析

第7章 球座標系のベクトル解析

第8章 積分の考え方

第9章 置換積分

第10章 曲線の長さと場の関数の線積分

第11章 曲面の面積と場の関数の面積分

第12章 ガウスの発散定理

第13章 ストークスの定理

第14章 保存則の定式化―偏微分方程式の導出

演習問題の解答例