探検データサイエンス

編集委員:伊藤健洋・尾畑伸明・篠原 歩・静谷啓樹・鈴木 潤・早川美徳・木村邦博・照井伸彦

データが世界を動かす「データ駆動型社会」は、既に到来しているといえるだろう。大規模なデータ(ビッグデータ)から最適解を見つけるというデータ駆動型の手法は、日々の生活や娯楽はもとより、医療、製造、交通、教育、経営戦略、政策決定、科学研究などに至るまで、急速に浸透している。データサイエンスや人工知能(AI)、およびその基礎数理の素養が、情報の正しい利活用、社会課題の解決、ビジネスチャンスの拡大、新たなイノベーションの創出に必須となることは明らかである。

このような時代の要請に応えるべく、全国の大学では、データサイエンス教育の強化が進行している。本シリーズは、AI・数理・データサイエンス(AIMD)の基礎・応用・実践を、人文社会系・生命系・理工系を問わず現代を生きるすべての人々に提供することを目指して企画された。各分野で期待されるデータサイエンスのリテラシーとしての水準をカバーし、さらに少し先を展望する内容を含めることによって、人文社会系や生命系の学部・大学院にも配慮されたものとしている。データサイエンスは情報技術の発展を支える研究分野に違いないが、本来データサイエンスとは、データをめぐる様々な事象に対して、原因と結果を探し求め、その本質的な仕組の解明を目的とするサイエンスであるという視点を本シリーズでは大事にする。データサイエンスはまだ若く、多様な領域にまたがって未踏の原野が遥かに広がっている。データサイエンスへの手掛かりをいろいろな切り口から提供する本シリーズをきっかけとして、読者の皆さんが未踏の領域に好奇心を抱き、まだ見ぬ原野に道を拓き、その探検者となることを期待している。


※本シリーズの各巻は、「データサイエンスの基礎」「数学・統計学の基礎」「データサイエンスの広がり」に大きく分類される。各巻の分類は、以下のカバー色で表している。
・黄色:データサイエンスの基礎
・青色:数学・統計学の基礎
・赤色:データサイエンスの広がり


《続刊テーマ》
ニューラルネットワーク入門
関数データ解析
初歩からのデータサイエンス
人文社会科学のためのデータサイエンス
グラフのスペクトル
医学・保健学・看護学研究とデータ解析
社会の中のAI
行列の基礎
新しい情報基礎対応教科書

以下続刊
※書名などは予告なく変更される場合があります

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