分散協調メディアシリーズ

編集委員:松下温(代表)・上林弥彦・木下研作・勅使河原可海・徳田英幸・藤田孝弥・吉田 真

 2010年へ向けて新しい光ファイバによる通信網が、100年間世界的な規模で成熟した電話網にかわって、登場しようとしている。時代は通信インフラストラクチャの歴史的転換期にあり、現在はその明治維新前夜にあたる。この新しい網(ネットワーク)の出現により、放送と通信の融合が進み、新聞や出版物の電子化が促進され、インタラクティブな家庭学習、さらには在宅勤務など新しいライフスタイルやビジネススタイルの登場が期待されている。
 また、VLSIの進歩により、パソコンやワークステーションの小型化と高性能化が、想像を超えるスピードで進展している。デスクトップのコンピュータが、ひと昔前の大型コンピュータの性能を凌駕することがあたり前のこととなっている。このダウンサイジングによりコンピュータ資源は共有から専有へと移行するため、新しいコンピューティング環境(分散処理環境)の構築が現在、求められている。人間がチームを組んで協調する関係が、エージェントが代行して協調する仕組みへとなり、これが分散処理環境の重要な柱となっている。
 このように、マルチメディア、分散、協調は、明日を担う新しいコンピューティング環境の重要なキーファクタである。
 このシリーズは、これらのキーワードをさまざまな視点、ネットワーク、ヒューマンインタフェース、データベース、新しいコンピュータ、人間のふるまいなどから切り込み、わかりやすい解説を行なっている。
 読者に、これからの時代の知識の整理として役立つとともに、多くの示唆を与えるものと期待している。

分野で探す