インターネット時代の数学シリーズ 全9巻

編集:戸川隼人・中嶋正之・杉原厚吉・野寺隆志

 コンピュータおよびそのアプリケーションソフトの急速な進歩の影響を受けて、数学に対する印象はずいぶん変わりました。使いやすい便利なソフトが続々と出現して、誰にでも手軽に使える身近な存在になりました。
 同時に、数学それ自体も変わりました。一言でいえば、高度化しました。最近はむずかしい数学が遠慮なく身近なところに現れてきています。
 これだけ世の中が変わったのですから、数学の教育も変わらなければいけません。数式処理ソフトを使えば、式の展開、因数分解、微分積分などの計算は即座にできてしまうので、そういう計算を手でやるための練習に時間を使うよりも、数式処理ソフトを活用して、もっと「その先」を学ぶべきでしょう。コンピュータグラフィクスをうまく使えば、立体幾何学がよく分かり、これまでより深く豊富な内容を理解できるはずです。
 以上のような趣旨で、1997年秋に bit 誌の別冊として『インターネット時代の数学』を刊行したところ、たいへん大きな反響がありました。これをさらに充実させて単行本にしてほしいという要望がたくさん寄せられましたので、このたびシリーズとして刊行することにいたしました。シリーズの構成は、別冊時の精神を踏襲し、

1.代表的な数学ツールの紹介と基本的な使い方
2.新しい時代に不可欠な基礎数学
3.コンピュータ応用のための最新数学テクニック

の三点を考慮して、あらためて全10巻のテーマを選定しています。それぞれ最新の情報を付け加えていただいたり、当時書き足りなかった部分などを大幅に加筆してくださるようお願いしました。また別冊では扱わなかったテーマもいくつか追加しました。
 新しい時代・新しい世紀における数学の位置づけに対し、一つの道標となりうる内容に努めました。

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